「ホームベーカリーってうるさい?」
「音は大丈夫なの?」
「うちは集合住宅だけど?」
ホームベーカリーの購入を検討する時、多くの人が気になるのが「音」の問題です。
予約でセットしたら、うるさくて眠れなかったとか、朝方に飛び起きた、マンションだから近所迷惑にならないか心配・・・そんな声、本当によく聞きます。
たしかに、電子レンジやトースターと違って、ホームベーカリーは音がする家電です。
それどころか、家電の中でも洗濯機寄りの音です。
なぜかというと、「こね」とか「ねり」の工程では、どうしても材料をしっかりと混ぜ合わせなくてはならないので、音が出てしまうんです。
そこで、ホームベーカリーがうるさいと言われる原因や、特にうるさいと感じる時間帯をもとに、具体的な防振マットや防音マットを使った騒音対策を紹介します。
さらに、パナソニックやシロカ、アイリスオーヤマ、レコルト、ツインバードといったメーカーの中で、音が静かなモデルの選び方をお伝えします。
最後まで読んでもらえれば、あなたの不安を解消して、周りに気兼ねなくホームベーカリーを使えるようになるはずです。
- ホームベーカリーの音の大きさ(dB)とタイミング
- マンションでも安心して使える簡単な騒音対策
- 音が静かなホームベーカリーの選び方
- 最適な一台を見つけるヒント
静音性を最優先するなら、やはりパナソニックが最有力候補です。特に最上位モデルの「ビストロ」は、インバーターモーター搭載で、こね始めの静かさは驚くほど。これ一台で、音の悩みとパンの美味しさの両方を解決してくれます。
「ホームベーカリーはうるさい」は本当?原因と時間帯

- 音がうるさい原因
- 朝の予約がうるさい時間とタイミング
- 騒音でマンションからの苦情も?
- 騒音対策はこちら
- 防振マットや防音マットの効果
音がうるさい原因

「ホームベーカリーがうるさい」と一言で言っても、4時間もの間ずっと騒音が続くわけではありません。
実は、音が気になるのはパン作りの工程の中でも、3つのタイミングに集中しています。
ここでは、主な3種類の音について、その正体と、実際にどのように聞こえるのかを詳しく解説します。
「ウィーン」「パタパタ」
騒音の最大の原因であり、多くの人が「うるさい」と感じるのが、パン生地を力強くこねる時に発生する音です。
これは、大きく分けて2種類の音が混ざり合っています。
- 「ウィーン…」というモーターの唸り音
生地に力強い圧をかけるため、モーターが高速で回転する低い音です。 - 「パタパタ」という衝撃音と振動
まとまってきた生地が、パンケースの壁に叩きつけられる時に発生する、断続的で大きな音と振動です。
この音は、食パンコースを開始してから最初の15分〜20分程度に集中して発生します。
洗濯機が脱水をしている時の音に似ている、と感じる方も多いかもしれません。
日中であれば気にならないレベルですが、静まり返った深夜や早朝では、このリズミカルな衝撃音が壁や床を伝わり、想像以上に響くことがあります。
これは、美味しいパンの骨格となる「グルテン」をしっかりと形成するための、機械が最も頑張っている音でもあります。。
「ガッチャン、ガッチャン」
パナソニックなどの自動投入機能付きの機種をお使いの方が、タイマー予約時に驚くのがこの音です。
こねの工程が一段落し、静かになった頃に、深夜の静寂を破る「ガチャン!」という、鋭い音がなり響きます。
わたしも初めてこの音を聞いた時は、「何か物が落ちた!?」と飛び起きてしまいました。
これは、フタの部分にセットされたイーストや具材を、ケース内に確実に投下するための装置が作動する音です。
特にイーストは、湿気で固まりやすい性質があるため、しっかりとした衝撃を与えて確実にケース内に叩き落とすように設計されています。
これは故障ではなく、美味しいパンを焼くための重要な機能なのです。
ただ、その一瞬の衝撃音は、こねの音以上に人を驚かせる力を持っています。
「ピー、ピー、ピー」
音量自体は大きくありませんが、その周波数で意外と気になるのが、「ピー、ピー、ピー」という電子ブザー音です。
これは、主に以下のタイミングで鳴ります。
- 具材(レーズンなど)を手動で投入するタイミングの合図
- 焼き上がりの合図
人の注意を引くために設計された高めの電子音は、たとえ小さな音でも、睡眠中には意外と耳に届きやすいものです。
赤ちゃんがお昼寝している時や、音に敏感な方が家族にいる場合は、このブザー音が悩みの種になることもあります。
このように、ホームベーカリーの音は、ずっと続くわけではなく、それぞれの工程で役割を持った音が発生します。
音の正体を知ることで、少しだけ不安が軽くなったのではないでしょうか?
次の章では、これらの音と上手に付き合っていくための具体的な対策をご紹介します。
朝の予約がうるさい時間とタイミング
「朝7時に焼きたてのパンを食べたい!」と思ってタイマーを予約した場合、ホームベーカリーはいつから動き出すのでしょうか。
多くの機種では、焼き上がり時間の約4〜5時間前から稼働を開始します。
つまり、朝7時に設定した場合、深夜2時〜3時頃に、最も音が大きい「こね」の工程が始まるのです。
これでは、眠りが浅い方や、寝室がキッチンに近い場合は、目が覚めてしまうのも無理はありません。
わたしも、今の静かな機種に買い替える前は、この深夜の「ガタガタ音」で何度も目を覚ましました。
そして、「焼きたてパンは食べたいけど、睡眠不足になっては意味がない…」と悩んだ経験があります。
タイマー予約と騒音は、切っても切れない関係なのです。
騒音でマンションからの苦情も?

マンションやアパートにお住まいの方にとって、
「この音、隣の部屋や階下の人に迷惑じゃないかな…」
これが一番の心配事ですよね。
実際に、ホームベーカリーの「こね」の工程で発生する音の大きさは、約50dB(デシベル)位と言われています。
これは、家庭用エアコンの室外機や、静かな事務所の中と同じくらいの音量です。
日中であれば全く問題ないレベルです。
全ての音が響きやすい深夜では、壁の薄い集合住宅の場合、苦情の原因になる可能性があります。
騒音レベル | 音の目安(発生源) | うるささの体感 |
---|---|---|
40dB | 図書館、静かな住宅地の昼 | 静か |
50dB | ホームベーカリーのこね音、エアコンの室外機 | 普通 |
60dB | 普通の会話、洗濯機(1m) | うるさい |
70dB | 掃除機(1m)、騒々しい街頭 | かなりうるさい |
特に問題になるのは、モーター音そのものよりも、床や壁を伝わる「振動音」です。
この振動音をいかに抑えるかが、ご近所トラブルを避けるひとつの鍵となります。
騒音対策はこちら
お使いのホームベーカリーの音が気になる場合でも、買い替える前にできる簡単な騒音対策があります。
ポイントは、空気中を伝わる「モーター音」と、床や壁を伝わる「振動音」の両方を意識することです。
空気中を伝わる音の対策
これは、単純に「音を遮る」という考え方です。
キッチンと寝室の間のドアをしっかり閉めるだけでも効果があります。
また、扉付きの棚の中などに設置できると、さらに音を閉じ込めることができます。
ただし、ホームベーカリーは発熱する家電なので、空気の通り道をしっかり作っておくことが大事です。
振動として伝わる音の対策
こちらが最も重要です。
多くのご家庭で、床置きしたり、棚に直接置いてます。
そのため、柱や床を伝わって、寝室はもちろん隣近所まで振動音が伝わってしまいます。
なので、ホームベーカリー本体の振動を、床や棚に直接伝えないように、間に緩衝材を挟むことが大事です。
具体的な方法は次のセクションで詳しく解説します。
防振マットや防音マットの効果

ホームベーカリーの騒音対策として、最も効果的なのが「防振マット」を本体の下に敷くことです。
特別な製品でなくても、ご家庭にあるもので代用できます。
- 厚手のタオルや毛布
最も手軽な方法。折りたたんで厚みを持たせることで、振動を吸収してくれます。 - 玄関マットやタイルカーペット
適度な硬さと厚みがあり、振動吸収に効果的です。 - 100円ショップのジョイントマット
子供部屋などに使うクッション性のあるマットも、優れた防振材になります。
ポイントは、フカフカしすぎず、安定感のあるものを選ぶことです。
柔らかすぎると、逆に本体が不安定になり、転倒の危険性があります。
また、「防音」をうたう高価なマットもありますが、ホームベーカリーの騒音の主原因は「振動」です。
まずは振動を抑える「防振」を意識すれば十分な効果が期待できます。
「ホームベーカリーはうるさい」を避ける機種選び

- 音が静かなモデルはあるの?メーカー別の騒音を比較
- 静音性のパナソニック
- マナーモード搭載しているメーカー~シロカ、ツインバード、レコルト
- アイリスオーヤマは?
- まとめ:「ホームベーカリーはうるさい」のか?
音が静かなモデルはあるの?メーカー別の騒音を比較

「対策も大事だけど、そもそも音が静かなモデルが欲しい!」そう思いますよね。
全てのホームベーカリーが同じようにうるさいわけではありません。
特に、近年発売されたモデルは、静音性への配慮が大きな進化を遂げています。
公表されている情報や口コミを元に比較してみます。
メーカー | こね音の目安 | 特徴 |
---|---|---|
パナソニック SD-MDX4 | 約30dB位 | マナーモードなし インバーターモーター搭載 |
シロカ SB-1D151 | 約50dB | マナーモードなし 標準的な稼働音 |
象印 BB-ST10 | 約45dB | マナーモードなし パナソニック同様、静音性に定評あり |
アイリスオーヤマ IBM-010 | 約50dB | マナーモードなし 標準的な稼働音 |
ツインバード BM-EF38 | 約50dB | 消音機能あり |
レコルト RBK-1 | 約50dB | マナーモードあり |
(※ 弊社調べ)
数値上は大きな差がないように見えます。
ですが、パナソニックや象印の上位機種は、ゆっくりとした回転でこね始めるため、体感としての静かさは頭一つ抜けている、という声が多いです。
音が静かなモデルを選ぶ際の最大のポイントは、「モーターの種類」です。
静音性を重視するなら、「インバーターモーター」搭載の機種を選ぶのが、現時点での最適解と言えるでしょう。
静音性のパナソニック
静音性の高さで圧倒的な評価を得ているのが、やはりパナソニックです。
その秘密が、上位機種に搭載されている「インバーターモーター」にあります。
従来のモーター(ACモーター)が一定の速度で力強く回転するのに対し、インバーターモーターは、生地の状態に合わせてこねる速度や強さを巧みに変化させることができます。
そのため、こね始めはゆっくりと静かに、生地がまとまってきたら力強く、といったプロのような緩急をつけた動きが可能です。
このゆっくりとした動き出しが、体感としての静かさに大きく貢献しています。
わたしが使っているパナソニックの「ビストロSD-MDX4」も、最初のこね始めは「え、動いてる?」と心配になるほど静かです。
夜中に予約しても、こね音で目が覚めることはなくなりました。
静音性を最優先するなら、間違いなくパナソニックが最有力候補です。
マナーモード搭載しているメーカー~シロカ、ツインバード、レコルト

パナソニックとは違うアプローチで「音」の問題に対応しているメーカーがあります。
それが、「マナーモード」「消音モード」です。
これは、こね音自体を小さくする機能ではありません。
操作音や、具材投入、焼き上がりを知らせる「ピーピー」というブザー音を、全て消すことができる機能です。
こね音は防振マットで対策しつつ、ブザー音で家族や赤ちゃんを起こしたくない、という方には非常に嬉しい機能ですね。
アイリスオーヤマは?
アイリスオーヤマのホームベーカリーは、1万円台から購入できる手頃な価格と、シンプルな機能性が魅力です。
静音性に関しては、特別な機能は搭載されておらず、標準的なモーター音です。
そのため、タイマー予約で夜中に使いたい、というよりは、お子さんと一緒に日中にパン作りを楽しむ方に向いていると言えます。
もちろん、前述した防振マットなどの対策をしっかり行えば、音をかなり和らげられます。(参照:アイリスオーヤマ公式サイト)
まとめ:「ホームベーカリーはうるさい」のか?

この記事では、ホームベーカリーの音について、その原因から対策、そして機種選びのポイントまで詳しく解説してきました。
最後に、今回の内容をリスト形式でまとめます。
- 静音性を最優先するならパナソニック、象印がおすすめ
- パナソニックは「インバーターモーター」搭載
- 象印は静音性にこだわっている
- シロカの一部の機種はブザー音を消せる「マナーモード」が特徴
- ツインバードとレコルトにも「マナーモード」がある
- ホームベーカリーの騒音は主に最初の15〜20分の「こね」工程で発生
- こね音の大きさは約50dBで、エアコンの室外機と同程度
- 深夜の静かな時間帯では、約50dBでも騒音になる
- マンション、アパートでは防振・防音の対策は必須
- 無理なら、予約で深夜に動かすのは避けたほうが良い
- 騒音の主原因はモーター音と、床や壁を伝わる「振動音」
- 最も効果的な対策は、本体の下に防振マットや厚手のタオルを敷くこと
- アイリスオーヤマなどのコスパ重視モデルは、日中の使用が基本
- タイマー予約を多用するなら、パナソニック
- 日中メインで使うなら、防振マット対策で十分対応可能
- 使う時間帯と予算に合わせて選ぶことが大事
- 防音・防振の対策をしないと、パン作りの楽しさも半減してしまう
ホームベーカリーを使用する際は、必ず取扱説明書をよく読み、記載された内容に従って安全にお使いください。指定外の材料や分量での使用は、故障や思わぬ事故の原因となる可能性があります。ご不明な点は、各メーカーのサポートセンターにお問い合わせください。(参照:国民生活センター)