ホームベーカリーのスキムミルク代用術!牛乳や豆乳を使って美味しくパンを焼く方法

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ホームベーカリーのスキムミルク代用術!牛乳や豆乳を使って美味しくパンを焼く方法

こんにちは。ひまわりです。

ホームベーカリーでパンを焼こうとしたとき、「あ、スキムミルクがない!」と焦ったことはありませんか?

レシピにある材料が一つでも足りないと、ちゃんと膨らむのか、味が落ちないか心配になってしまいますよね。

でも、わざわざスキムミルクを買いに走る必要はありません。

実は、家にある牛乳や水、クリープなどで十分に美味しいパンが焼けるんです。

この記事では、スキムミルクなしで作る方法や、牛乳で代用する場合の水分量の計算、さらには豆乳や人気のクリープを使った裏技まで、私の経験と実験データを交えて詳しくご紹介します。

この記事でわかること
  • スキムミルクを入れる科学的な理由と入れない場合の味の変化
  • 牛乳や豆乳で代用する際の失敗しない水分量の計算方法
  • パナソニックやシロカなど機種ごとの特性に合わせた調整のコツ
  • 季節や室温が代用パンの仕上がりに与える影響と対策

ホームベーカリーにもいろいろありますが、誰にでも使えて一般的なものが、シロカのSB-2D151です。価格も手頃で、美味しいパンが焼けます。

目次

ホームベーカリーはスキムミルク代用でOK?なしでも大丈夫な理由

まずは、そもそもなぜレシピにスキムミルクが入っているのかという疑問を説明します。

さらに、スキムミルクなしで焼いた場合の味の違い、そして牛乳で代用する際の具体的な計算式について、機種ごとの違いも交えてお話しします。

  • スキムミルク入れる理由とは?なぜレシピにあるのか
  • スキムミルクなしでも大丈夫!フランスパン風の素朴な味
  • 人気のスキムミルクなしバターなしレシピも焼ける
  • スキムミルクを牛乳にする計算:基本は「6g(大さじ1)=70ml」
  • 牛乳を入れたら水はどうする?水分を減らす「引き算」の正解
  • 水をすべて牛乳に変えるのは危険?まずは30~50%から試す理由
  • パナソニックやシロカなど機種による代用の違い

スキムミルク入れる理由とは?なぜレシピにあるのか

多くのホームベーカリーのレシピには、当たり前のように「スキムミルク」と書かれていますよね。

スキムミルクとは、生乳から脂肪分を取り除き、水分を乾燥させて粉末状にしたもの(脱脂粉乳)で、脂肪が少なくタンパク質とカルシウムが豊富なのが特徴です

実はこれ、単にミルクの風味をつけるためだけではないんです。

スキムミルクには、パン作りにおいてとても重要な2つの役割があります。

一つ目は「焼き色と香り」です。

スキムミルクに含まれる乳糖という成分が、焼くときの熱で小麦粉と反応し(これをメイラード反応と言います)、あの食欲をそそるキツネ色の焼き色と香ばしい香りを生み出してくれるんです。

二つ目は「発酵の安定」です。

パン生地は発酵が進むと酸性になりやすいのですが、スキムミルクのタンパク質がその酸性を和らげるクッションのような役割(バッファー効果)をしてくれます。

これにより、イースト菌が元気に働き続け、ふっくらとしたパンに仕上がりやすくなるんです。

つまり、スキムミルクは「美味しそうな見た目」と「失敗知らずのふくらみ」を支える縁の下の力持ちなんですね。

でも、役割さえわかれば、他のもので補ったり、あえて入れないという選択もできるようになります。

スキムミルクなしでも大丈夫!フランスパン風の素朴な味

「じゃあ、スキムミルクがないとパンは焼けないの?」というと、決してそんなことはありません。

むしろ、私はスキムミルクなしの「水だけ」で焼くパンが大好きなんです。

スキムミルクを入れずに焼くと、先ほどの「メイラード反応」が控えめになるため、焼き色は少し白っぽく、薄くなります。

そして、乳製品特有のコクがなくなる分、小麦本来の香りがダイレクトに感じられるようになるんです。

食感も少し変わります。クラスト(パンの耳)がパリッと硬めに仕上がり、クラム(中身)はあっさりとした味わいになります。

これって何かに似ていると思いませんか?

そう、フランスパンに近い仕上がりになるんです。

シチューやアヒージョなど、食事と一緒に楽しむパンなら、スキムミルクなしのほうが相性が良いこともあります。

コストも一番かかりませんし、「ないから焼けない」ではなく「今日はさっぱりフランスパン風にしよう」とポジティブに考えてみてください。

人気のスキムミルクなしバターなしレシピも焼ける

最近は、さらにシンプルに「スキムミルクなし、バターなし」というレシピも人気です。

これは「リーン(Lean)なパン」と呼ばれ、フランスパンやベーグルのような、油脂や乳製品を使わないパンのことです。

ホームベーカリーでこれを焼く場合、通常の食パンコースで焼くと、バターなどの油脂が入らない分、釜伸び(焼成時の膨らみ)が少し悪くなることがあります。

また、油脂にはパンの水分を保ち、老化(硬くなること)を遅らせる効果があるります。

なので、バターなしのパンは時間が経つと少しパサつきやすくなります。

でも、焼きたての美味しさは格別です。皮はパリパリで中はもっちり。

噛めば噛むほど小麦の甘みが感じられます。

もしパサつきが気になる場合は、オリーブオイルを少量加えたり、焼き上がったら早めに食べきったり、スライスして冷凍保存するのがおすすめです。

余計なものを入れない分、カロリーも抑えられるので、ヘルシー志向の方にもぴったりの焼き方です。

スキムミルクを牛乳にする計算:基本は「6g(大さじ1)=70ml」

「やっぱりミルクのコクが欲しいから、牛乳で代用したい!」

という場合、一番大切なのが「水分量の計算」です。

ここを間違えると、パンが膨らまなかったり、ベチャッとしたりしてしまいます。

関東生乳販売農業協同組合連合会では、牛乳に含まれる固形成分量は約12%だと説明されています。(参考:中央酪農会議

多くのホームベーカリーメーカー(シロカなど)の公式見解えは、次のバランスが黄金比と説明しています。

スキムミルク 6g(大さじ1) ⇔ 牛乳 70ml

これは、牛乳70mlに含まれる固形分(乳脂肪やタンパク質など)の量が、スキムミルク6g分に相当するという意味です。

60mlと説明してるところもありますが、多ければミルク風味が濃いパンになりますし、少なければあっさりした風味になるだけです。

どちらでも構わないのですが、このサイトでは、とりあえず

「スキムミルクを入れない代わりに、牛乳を70ml入れる」

と、この数字を基本として覚えておいてください。

牛乳を入れたら水はどうする?水分を減らす「引き算」の正解

ただし、牛乳の中には固形成分以外に、水分が含まれています。

もしも牛乳を入れて、水分を減らさないでパンを焼いてしまうと、外側が固く中身がねっちりとしたパンになり、美味しくなくなります。

そこで、牛乳を入れた分、もともとのレシピにある「水」を減らすことが必要です。

では、どれくらい減らすかという計算ですが、単純に「牛乳を70ml入れたから、水を70ml減らそう」としてはダメです。

同じ量を減らしてしまうと、パンが硬くなって失敗することがあります。

前述したように、約12%が固形分なので、牛乳70mlの中に含まれる「水分」は、実際には約62mlしかありません。

そのため、生地全体の水分量が約8ml不足してしまいます。

たかが数mlと思うかもしれませんが、パン作りにおいてこの差は仕上がりの「ふんわり感」に大きく影響します。

失敗しないための計算式(引き算のルール)は以下の通りです。

減らす水の量 = 入れる牛乳の量 × 0.9

たとえば、牛乳を70ml入れた場合には、

70ml × 0.9 = 63ml(正確には0.88を掛けた62mlです)

となり、いれる水分量からだいたい63ml引いた水分量をいれると、美味しいパンが焼けるはずです。

  • 失敗例:水180mlから70ml減らして、水110mlにする。(水分不足で硬くなる)
  • 成功例:水180mlから63ml減らして、水118mlにする。(水分量が保たれ、ふっくら焼ける)

スキムミルクと代用牛乳の量、差し引く水分量を表にしておきます。

スキムミルク(g)代用牛乳(ml)差引き水分量(ml)
67063
78274
89384
910595
10117105
11128115
12140126
13152137

例えば、次のようなパンのレシピがあったとします。(引用:シロカ)

  • 水 175ml
  • スキムミルク 6g
  • 強力粉 250g
  • バター 18g
  • 砂糖 18g
  • 塩 4g
  • ドライイースト 2.7g

スキムミルクと牛乳に代用すると次のようなレシピになります。

  • 水 112ml
  • 牛乳 70ml
  • 強力粉 250g
  • バター 18g
  • 砂糖 18g
  • 塩 4g
  • ドライイースト 2.7g

多くのホームベーカリーでは、水を初めに入れるので、牛乳で置き換える場合にも、水を入れてから牛乳を入れ、そのあとに強力粉をいれればOKです。

水をすべて牛乳に変えるのは危険?まずは30~50%から試す理由

「せっかくだから、水を一切使わずに牛乳100%で焼きたい!」(ミルクパン)と思うこともありますよね。

でも、初めて代用する場合は、いきなり全量を牛乳に変えるのは避けたほうが無難です。

牛乳は水よりも重たく、脂肪分を含んでいるため、グルテンの形成やイーストの働きに影響を与えるからです。

いきなり全量を変えると、「全然膨らまない」「生焼けになる」「過発酵で味が酸っぱくなる」といったトラブルが起きやすくなります。

まずは、水の30%〜50%を牛乳に置き換える「ハーフ&ハーフ」から実験してみることを強くおすすめします。

とりあえず、水180mlのレシピなら、まずは水90ml・牛乳100ml(水分換算で約90ml分)くらいで試してみてください。

この割合なら、牛乳のコクと香りがかなり強くなりますが、失敗のリスクを最小限に抑えられます。

そこでご自宅のホームベーカリーの膨らみ具合や焼き色を確認して、徐々に牛乳の割合を加減していくのが、美味しいミルクパンへの一番の近道です。

もちろん、牛乳を多く入れたら、スキムミルク入れなくて大丈夫です。

パナソニックやシロカなど機種による代用の違い

ここが今回の記事で一番お伝えしたいポイントです。

実は、使っているホームベーカリーの機種によって、代用のコツが全く違うんです。

私が実際に検証したデータをもとに、代表的な2つのメーカーについて解説しますね。

パナソニック(SD-MDX4など)の場合

パナソニックの上位機種は、室温と庫内温度を検知して、ねりの強さや発酵時間を自動で調整する賢いセンサーがついています。

ここで注意したいのが「温度」です。冷蔵庫から出したばかりの冷たい牛乳(約5℃)をたっぷり使うと、センサーが「寒い環境だ」と勘違いして、発酵時間を長く取ろうとすることがあるんです。

その結果、過発酵になってパンが陥没(腰折れ)してしまうことがあります。

パナソニック機で牛乳代用をするなら、牛乳を電子レンジで人肌(約30℃)に温めてから入れるのが成功の秘訣です。

シロカ(SHB-712など)の場合

シロカは構造がシンプルで、冷却ファンなどがついていない機種が多いです。

シロカの公式レシピや取扱説明書では、スキムミルクの代わりに牛乳を使う際、

スキムミルク・大スプーン1=牛乳70mLに置き換えることができます。またその分、水の量を減らしてください

と書かれています。

ただ、これだと先ほどの計算式の通り、水分が少し不足してしまうんです。

実際に焼いてみると、耳が厚くガリッとしたハードな食パンになりがちです。

そこで、わたししては、減らす水を先程の表に当てはめて、90%程度の水分を減らすことをおすすめします。

例えば、スキムミルク6gで牛乳を70ml入れるなら、水は70ml減らすのではなく、63ml減らすにとどめます。

これで水分量がキープされ、シロカでもふんわりとした食パンが焼けるようになります。

機種のクセを知ることが、美味しいパンへの近道なんです。

ホームベーカリーのスキムミルク代用術:クリープや豆乳の活用

牛乳以外にも、キッチンにある身近なものがスキムミルクの代わりになります。

ここでは、コーヒー用のクリーミングパウダーや豆乳を使った代用術、そして季節による注意点を解説します。

  • クリープなどのコーヒークリームは代用できる?
  • 豆乳で代用できる?
  • その他の乳製品で代用するときのコツと注意点
  • 季節や室温が代用パンの出来上がりに与える影響
  • まとめ:ホームベーカリーはスキムミルク代用で焼ける?

クリープなどのコーヒークリームは代用できる?

意外な代用品として使えるのが、コーヒーに入れる「クリーミングパウダー」です。

森永乳業の「クリープ」は、原材料が乳製品主体なので、スキムミルクの代わりとして使えます。

使い方はとっても簡単。レシピのスキムミルクと同量をそのまま置き換えるだけです。

クリープは原材料が生クリームので乳糖が多く、スキムミルクで焼くよりもコクが出て、リッチで甘みのあるパンに仕上がります。

どのように味わいが変わってくるのか、試してみるのも面白いのではないでしょうか。

ただし、乳脂肪分が多いので、多く入れればいれるほどパンの膨らみは悪くなっていきます

また、同じような商品として、「ブライト」「マリーム」などがあります。

そちらは原材料にシロップや植物性油脂、糖、 香料などが配合されているため、油脂成分がグルテンの繋ぎを滑らせてしまう可能性が高く、あまり使わない方が良いです

コーヒーを飲む時によく使うコーヒーフレッシュも植物性油脂が主原料なので、使わないほうが良いです。

クリープなどがあなたの家にある場合には、パッケージの裏を見て、「乳製品」が主原料のものを選ぶのがポイントです。

豆乳で代用できる?

牛乳の代わりには、豆乳が良いのでは?と思う方もいらっしゃいます。

ですが、牛乳と豆乳は、同じ見た目で同じ「乳」という漢字を使っていますが、全くの別物です。

豆乳には、乳脂肪分や乳糖は含まれていません。

なので、スキムミルクを加える理由であるメイラード反応は起こらず、焼色、香り、膨らみが足りなくなります。

つまり、水を加える代わりに豆乳で置き換えれば、もっちりとした素朴で甘みのある大豆風味のパンになるということだけです。

そういったパンが好きなら別ですが、牛乳やスキムミルクの代用を考えてるのでしたら、豆乳は考えないほうが良いですね。

健康志向の方や、牛乳アレルギーがあるご家庭におすすめなのは、スキムミルクや牛乳、バターを使わない伝統的なフランスパンです。

そういう意味では、水と小麦粉、塩、ドライイーストだけの伝統的なフランスパンを作れるホームベーカリーは、とてもおすすめです。

その他の乳製品で代用するときのコツと注意点

他にも、賞味期限が近いヨーグルトや生クリームが余っているなら、それらも代用に使えます。

生クリームを使うと、話題の高級生食パン『乃が美』のようなふわふわでリッチな仕上がりになります。

ただ、脂肪分が多いので、バターの量を少し減らすなどの試行錯誤が必要になります。

わたしが試して作ってみたレシピはこちらです。(引用:パナソニックSD-MDX4)

  • 強力粉 250g
  • 砂糖 21.5g
  • 塩 5g
  • バター 10g
  • 生クリーム 50ml(50g )
  • 水 140ml
  • ドライイースト 1.4g

これは、かなりやわらかくて美味しいパンが焼けました。

ヨーグルトを使うと、ほのかな酸味が加わり、サワードゥブレッドのような爽やかなパンになります。

発酵食品同士なのでイーストとの相性も抜群で、生地が柔らかくなりやすいのが特徴です。

どの乳製品を使う場合も、「水分量」と「脂肪分」のバランスが変わることを意識して、最初は少量から試してみるのが失敗しないコツです。

季節や室温が代用パンの出来上がりに与える影響

最後に、代用レシピで焼くときに絶対に気をつけてほしいのが「季節」と「タイマー予約」です。

特に夏場、牛乳や豆乳などの生ものを使ってタイマー予約をするのは非常に危険です。

腐敗のリスクがあるだけでなく、冷却ファンのない機種では、庫内の温度が上がりすぎて過発酵になり、パンが酸っぱくなったり、膨らみすぎて天井についたりしてしまいます。

夏場に牛乳代用パンを焼くなら、タイマーは使わず、その場ですぐに焼く「早焼きコース」などが安心です。

逆に冬場は、材料が冷えすぎていると発酵が進まないので、牛乳や水を人肌に温めてから入れる一手間が、ふっくらパンへの鍵となります。

水とスキムミルクなら腐る心配が少ないのでタイマー予約も安心ですが、生の乳製品を使うときは、季節や室温に合わせた配慮が大切ですね。

まとめ:ホームベーカリーはスキムミルク代用で焼ける?

スキムミルクがなくても、十分に美味しいパンを焼けます。

最後に、今回のポイントをまとめておきますね。

  • スキムミルクなし(水のみ)だと、フランスパン風のパリッとした素朴なパンになる
  • スキムミルクなしでも十分に美味しいパンが焼ける
  • スキムミルクの代用品は牛乳
  • 牛乳で代用する場合は、水分不足を防ぐために計算が必要
  • シロカなどの機種では、公式レシピより水を10ml程度多めに残すとふんわり仕上がる
  • クリープは手軽に代用できるが、失敗する可能性も
  • コーヒーフレッシュなどの植物性油脂のものはやめたようが良い
  • 豆乳は牛乳の代わりにならない
  • 夏場の牛乳代用でのタイマー予約は腐敗や過発酵のリスクがあるため避ける
安全に関するお願い

ホームベーカリーを使用する際は、必ず取扱説明書をよく読み、記載された内容に従って安全にお使いください。指定外の材料や分量での使用は、故障や思わぬ事故の原因となる可能性があります。ご不明な点は、各メーカーのサポートセンターにお問い合わせください。(参照:国民生活センター

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この記事を書いた人

20年以上の家電量販店での経験を持つプロが、あなたの家電選びをサポート!
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