ホームベーカリーで焼いたパンが、なぜか膨らまなかったり、ずっしり重い塊のようになってしまったり…。
「お店みたいなふわふわのパンが焼けるはずだったのに」と、がっかりした経験はありませんか?
わたしも最初は失敗ばかりで、何度も材料を無駄にしては落ち込み、「ホームベーカリーじゃ、無理なのかも」と諦めかけたことがありました。
でも、大丈夫です。
食パンがふわふわにならない原因は、かならずあります。
強力粉の選び方や、水分量を牛乳で調整する、バターを入れるタイミングといった材料のことから、発酵の時間や温度管理まで、食パンをふわふわにするコツは、実はたくさんあるんです。
この記事では、理想のふわふわパン生地を作るためのポイントや、スキムミルクを使った簡単なふわふわレシピもご紹介します。
最後まで読んでもらえれば、ホームベーカリーでふわふわにするにはどうすれば良いか、きっと分かるはずです。
- ホームベーカリーのパンが固くなる主な原因
- 材料の選び方や使い方を変えるだけの簡単なコツ
- 温度や時間など、発酵管理の基本
- すぐに試せるふわふわ食パンのレシピ
ふわふわパン作りは、0.1g単位の正確な計量から始まります。
私が長年愛用しているのがこのタニタのスケール。
イーストや塩の微量な調整が、焼き上がりの大きな違いを生みます。
まずは道具を揃えることが、成功への一番の近道です。
ホームベーカリーでふわふわにするには?原因と対策

- 食パンがふわふわにならない原因は何?
- イーストが古い・保存方法が悪い
- 水の温度が季節に合っていない
- 粉のタンパク質が少ないのかも
- 水分量が多すぎる・少なすぎる
- 材料の計量が正確ではない
- バターを最初から入れていませんか?
- 夏場の過発酵で生地がしぼんでいる
- 塩とイーストを隣に置いている
- こね時間が足りていない可能性
- 【おまけ】卵白を入れすぎて固くなっている
食パンがふわふわにならない原因は何?

「レシピ通りに材料を入れたのに、なぜかカチカチのパンが…」
この悩み、本当によく分かります。
ミックス粉で焼いた時はあんなに美味しかったのに、どうしてだろう?とわたしも何度も首をひねりました。
ホームベーカリーのパンがふわふわにならない原因は、一つだけではありません。
実は、大きく分けて、10個ほどの理由があります。
- イーストが古い・保存方法が悪い
- 水の温度が季節に合っていない
- 粉のタンパク質が少ないのかも
- 水分量が多すぎる・少なすぎる
- 材料の計量が正確ではない
- バターを最初から入れていませんか?
- 夏場の過発酵で生地がしぼんでいる
- 塩とイーストを隣に置いている
- こね時間が足りていない可能性
- 卵白を入れすぎて固くなっている
かなり多いですが、これらのポイントを一つずつ見直していけば、必ず原因は見つかります。
次の章から、考えられる主な原因を一つずつ丁寧に解説していきます。
イーストが古い・保存方法が悪い
パンが膨らむかどうかの鍵を握っているのが、ドライイーストです。
この小さな粒は、実は眠っている状態の酵母菌という生き物です。
そして、生き物である以上、鮮度が何よりも大切になります。
わたしも以前、一度開封した大袋のイーストを、キッチンの棚に常温で保存していました。
その結果、中身が湿気で固まり、すべてのイースト菌がお亡くなりになり、全く膨らまないパンを焼いてしまった苦い経験があります。
での、最初はなぜ膨らまないのか全く理由が分からず、色々調べてわかったことでした。
ドライイーストは、一度開封すると空気中の湿気を吸って活動を始めてしまい、徐々に発酵する力が弱まっていくんです。
もし、あなたが開封してから時間が経ったイーストを使っているなら、しかも常温や冷蔵庫で保管していたら、それだけで失敗の原因になっている可能性があります。
イーストの正しい保存方法
- 未開封の場合
光の当たらない涼しい場所で保存 - 開封後の場合
袋の口をクリップなどでしっかりと密閉し、必ず冷凍庫で保存して、1ヶ月以内を目安に使い切るのが理想
毎回安定したパンを焼く自信がないうちは、少し割高に感じても、3gずつ個包装されたタイプのドライイーストを選ぶのが、失敗を減らす一番の近道かもしれません。
水の温度が季節に合っていない

イースト菌は、まるで人間がお風呂に入る時のように、快適な温度の環境で最も元気に活動します。
その快適な温度とは、だいたい30℃前後の、人肌より少し温かいぬるま湯です。
冬場に、水道から出したばかりの冷たい水を使ってしまうと、イースト菌は寒くてなかなか活動を始めることができません。
発酵するのに時間がかかるわけです。
これが、冬場にパンが膨らみにくくなる大きな原因です。
逆に夏場は、室温も高く、ホームベーカリーのモーター熱で生地の温度が上がりすぎてしまうことがあります。
温度が高すぎると、今度はイースト菌が疲れてしまい、過発酵の原因になったり、最悪の場合は死滅してしまったりします。
私も冬場に、予約タイマーでパンを焼いて、ずっしり重いパンを作ってしまったことがあります。
零下の真冬の台所では、さすがのホームベーカリーも太刀打ちできなかったようです。
スタート時の水温を少しだけ気遣ってあげるだけで、焼き上がりは本当に変わります。
季節ごとの水温の目安
- 夏場(室温25℃以上)
冷蔵庫で冷やした5℃くらいの冷水を使う - 冬場(室温10℃以下)
人肌より少し温かい35℃〜40℃くらいのぬるま湯を使う - 春・秋
常温の水でOK
ちなみに、真夏や真冬は、スキムミルクやバターなども影響を受けるので、予約タイマーをあまり使わない方が良いです。
粉のタンパク質が少ないのかも
パンがふわふわに膨らむのは、強力粉に含まれる「グルテン」が、風船のようにイーストの出すガスを包み込んでくれるからです。
この「グルテン風船」がどれだけ強く、しなやかになるかは、強力粉に含まれるタンパク質の量で決まります。
もし、あなたが使っている強力粉のタンパク質含有量が少ない場合、グルテンの膜が弱く、発生したガスを十分に抱えきれずに、高さのないパンになってしまうことがあります。
一般的に、国産小麦粉はグルテンが少なく弱いので、ボリュームが出にくいと言われています。
逆に、外国さんはグルテンが多く強いので、ふっくらボリュームがでやすいと言われています。
まずは、強力粉のパッケージの裏側にある成分表示を見て、「タンパク質(たんぱく質)含有量」を確認してみてください。
一般的に、この数値が12%以上のものを選ぶと、釜伸びしやすく、ボリュームのあるパンが焼きやすいです。
「国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構」から、次のようなデータが発表されています。

一番左側が、タンパク質含量12%の外国産小麦粉(カメリヤ)で、2番めがタンパク質含量12.7%のみのりのちから、1番左側が9.4%のきたほなみです。
あきらかに、1番左側の北穂波でつくった食パンの膨らみ方が小さいです。
外国産小麦粉(カメリヤ)とは、スーパーでよく見かける日清製粉の「スーパーカメリヤ」で、主な原産地はアメリカとカナダです。
ちなみに、国産の強力粉(春よ恋など)は、外国産に比べて高さは少し控えめになりますが、その分しっとり、もちもちとした甘みのある食感になります。
どちらが良いというわけではなく、好みの食感で選ぶのも楽しいです。
【独自検証】国産粉と外国産粉で焼き比べてみた
実際に、同じレシピでタンパク質量が違う2種類の強力粉で焼き比べてみました。
- A: カナダ産強力粉(タンパク質12%)
高さが出て、軽い食感に。 - B: 国産強力粉(タンパク質11.2%)
高さは少し劣るが、しっとり・もちもちした食感に。

水分量が多すぎる・少なすぎる

パン作りにおける水分量は、非常にデリケートなバランスの上に成り立っています。
水分が少なすぎれば、生地が十分に伸びずにパサパサの固いパンになります。
逆に多すぎると、生地がべちゃべちゃになってしまい、グルテンの骨格が弱く、重みで潰れたようなパンになってしまいます。
特に、使っている強力粉の種類によって、水を吸う力(吸水率)は微妙に異なります。
上述の画像の中でも、「カメリヤ」が64.8%に対して、「きたほなみ」は50%です。
レシピ通りの水分量でも、お使いの粉によってはうまくいかないことがあるのです。
もし水分量の調整で悩んだら、ぜひ試してみてほしいのが「生クリーム」です。
【独自検証】水 vs 牛乳 vs 生クリーム
同じレシピで水分だけを変えて検証しました。
- 水
あっさり軽く、最も高さが出た。 - 牛乳
しっとりして甘みが増したが、高さは少し劣り、やや固くなる傾向が見られた。 - 生クリーム
最もキメが細かく、リッチな風味としっとり感が持続した。

わたしの生クリームを使ったレシピはこちらです。
- 強力粉 250g
- 無塩バター 15g
- 砂糖 35g
- 塩 5g
- 生クリーム(35%)40ml
- 水 160ml
- ドライイースト 1.4g
機種はパナソニックのSD-MDX4で、リッチ・パン・ド・ミメニュー。
季節や室温で変わってきますので、ちょっとずつ調節してみてください。
材料の計量が正確ではない
「だいたいこれくらいかな?」という目分量での計量は、パン作りにおいては失敗の元です。
お料理と違って、パン作りは化学実験に近いもの。
特に、塩、砂糖、ドライイーストといった少量しか使わない材料の、ほんの1gの差が、焼き上がりに大きな影響を与えます。
たとえば、次のような感じです。
- 塩が1g多い → 発酵が抑えられ、固いパンになる
- イーストが1g多い → 過発酵になり、生地がしぼむ原因になる
計量カップや計量スプーンは、手軽ですが意外と誤差が出やすいものです。
ふわふわのパンを安定して焼くためには、0.1g単位で計れるデジタルスケールをぜひ用意してください。
100均でも1000円位で売ってますので、この道具選びが、失敗から抜け出すための一番の方法かもしれません。
バターを最初から入れていませんか?

多くのホームベーカリーの付属レシピでは、バターなどの油脂を最初から全ての材料と一緒に入れるように書かれています。
もちろん、それでも美味しいパンは焼けるのですが、よりふわふわな食感を追求するなら、その入れ方を見直す価値があります。
パン作りには「油脂後入れ法」というテクニックがあります。
これは、バターを最初に入れず、こね始めてから5分ほど経って、生地がある程度まとまってから投入する方法です。
実は、バターなどの油脂は、小麦粉の粒子をコーティングして、グルテンが作られるのをわずかに妨げる性質があります。
そのため、まずは油脂なしで水と粉をしっかりこねて、強いグルテンの骨格を作ってあげます。
その後にバターを加えることで、生地の伸びが良くなり、よりキメが細かく、高く膨らむパンに仕上がりやすくなるのです。
【独自検証】油脂の先入れ vs 後入れ
実際に、油脂を最初から入れたパンと、が後入れしたパンを食べ比べてみました。
すると、後入れした方がキメが細かく、均一に整っていました。
食感も、後入れの方が断然しっとりしていました。
こういった実験のようなパン作りは、趣味としてのパン作りの醍醐味と言えます。

このひと手間で焼き上がりが変わります。ぜひ試してみてください。
夏場の過発酵で生地がしぼんでいる
こね、ねかしの後の工程が1次発酵です。
しかし、その発酵も機械任せをしていると足をすくわれる可能性があります。
それは温度です。気温と湿気が高い夏場だと「過発酵」が起こりやすくなります。
過発酵とは、イースト菌が活発になりすぎて、グルテンの膜が保持できるガスの限界を超えてしまう状態のこと。
一度は最大まで膨らんだ生地も、その膜が破れてしまうと、焼いている途中でしぼんでしまいます。
焼き上がったパンのてっぺんが、Uの字に大きくへこんでしまった経験はありませんか?

この写真のように、パンのてっぺんが大きくへこんでいたら、それは過発酵のサインです。
他にも、過発酵のサインがあります。
- アルコール臭が強い
- イースト臭が強い
- 酸味がでる
- 気泡が粗い
- 焼き上がり後に腰折れ
もし、夏場にこうした失敗が続くようであれば、対策として以下の方法を試してみてください。
- 仕込み水や粉類を、冷蔵庫で冷やす。
- 通常コースではなく、「早焼きコース」で発酵時間を短縮する。
- ドライイーストの量を、レシピからほんの少し(0.2g〜0.3g程度)減らしてみる。
- ホームベーカリーの周囲を冷やす
- 蓋を開けたままこねる
- 隙間に保冷剤をいれる
- 一度取り出して冷やしてから発酵に進む
- 水の量を少し(5~10ml)減らす
塩とイーストを隣に置いている

これは、特にタイマー予約機能を使う際に、絶対に守らなければならないパン作りの鉄則です。
それは、「塩とドライイーストを直接、長時間触れさせない」ということです。
塩には、浸透圧によってイースト菌の中から水分を奪い取り、活動を弱らせてしまう性質があります。
こね始めてしまえば、生地全体に混ざって濃度が薄まるので問題ありません。
しかし、タイマー予約で数時間、塩とイーストが隣接したまま放置されると、イーストは大きなダメージを受けてしまいます。
タイマー予約時の正しい配置
イースト自動投入機能がない機種の場合は、粉で山を作り、そのてっぺんのくぼみにイーストを、そして山の麓の、イーストから一番遠い隅っこに塩を置くようにしてください。この配置が、イーストを塩から守る防波堤の役割を果たしてくれます。
すぐにスタートボタンを押す場合はそこまで神経質になる必要はありませんが、この配置を習慣にしておくと、うっかりミスがなくなりますよ。
こね時間が足りていない可能性
「ホームベーカリーが全部こねてくれるから、こね不足なんてありえない」
そう思っていませんか?
実は、お使いの機種や強力粉の種類によっては、通常のコースで設定されているこね時間だけでは、グルテンの形成が少し足りない場合があるのです。
ふわふわのパンを作るには、薄く伸ばすと向こう側が透けて見えるくらいの、強くてしなやかなグルテン膜が必要です。

この膜が弱いと、せっかく発生したガスを保持できず、目の詰まった重いパンになってしまいます。
裏技:「追加こね」を試してみよう
もし、いつもパンの膨らみが悪いと感じているなら、「追加で5分〜10分こねる」という方法を試してみてください。やり方は簡単です。
- まず、「パン生地コース」や「ピザ生地コース」を選び、10分〜15分だけ生地をこねます。
- 一度「取消」ボタンを押して、機械をリセットします。
- 改めて、いつもの「食パンコース」を選んで、最初からスタートさせます。
大事なことは、ホームベーカリーの蓋を開けて、目で見て、手で触って確かめながらやることです。
このひと手間でグルテンがしっかりと鍛えられ、見違えるほど釜伸びが良くなることがあります。
【おまけ】卵白を入れすぎて固くなっている

レシピに「卵黄1個」と書かれている時、残った卵白の扱いに困りますよね。
「もったいないから、全部入れちゃおう!」と、全卵を入れてしまった経験、ありませんか?
実は、その「もったいない」という気持ちが、パンを固くする原因になっているかもしれません。
卵の成分は、卵黄と卵白で大きく異なります。
卵黄には豊富な脂質が含まれており、パンにコクを与え、しっとり柔らかくしてくれます。
一方、卵白の主成分であるタンパク質は、熱を加えると固まる性質があります。
メレンゲや卵焼きを思い浮かべると分かりやすいですね。
この性質により、卵白を入れすぎると、パン生地が焼き固まってしまい、ふわふわ感が損なわれてしまうのです。
もちろん、卵白にもパンの形をしっかりさせるなどのメリットはあります。
でも、もし柔らかさを最優先するなら、レシピ通り卵黄だけを使うのがおすすめです。
ホームベーカリーでふわふわにするには?機種別対策

- パナソニックSD-MDX4で作るふわふわ食パンのこつ
- シロカSB-2D151で作るふわふわ食パンのこつ
- アイリスオーヤマIBM-010で作るふわふわ食パンのこつ
- 象印BB-ST10で作るふわふわ食パンのこつ
- ツインバードBM-EF38で作るふわふわ食パンのこつ
- レコルトRBK-1で作るふわふわ食パンのこつ
- まとめ:ホームベーカリーでふわふわの食パンを作るコツ
パナソニックSD-MDX4で作るふわふわ食パンのこつ

パナソニックの最上位モデル「ビストロ SD-MDX4」は、まさに「賢い相棒」です。
パナソニックSD-MDX4は、室温と庫内温度を検知して発酵時間を自動調整する「Wセンシング発酵」と、最適なタイミングでイーストを投入してくれる「イースト自動投入」機能があります。
この2つの機能によって、季節を問わず、パン作りで最も難しい温度と時間の管理を、機械がほぼ完璧に行ってくれます。
さらに、SD-MDX4には、生食パンで有名な「乃が美」が、ホームベーカリー用に開発した「生」食パンレシピがあります。(SD-MT4でもOK)
その「生」食パンレシピに従って焼けば、「乃が美」で売られてるようなふわふわな食パンを作れる可能性が高まります。
さらに、SD-MDX4には、43種類ものメニューがありますので、季節や食べたいものに応じてメニューを選んでパンを焼けます。
私が最終的にこの一台にたどり着いたのも、この「何もしなくても安定して焼ける」という絶大な安心感からでした。
「なんで膨らまないんだろう…」という悩みから、解放されるはずです。
シロカSB-2D151で作るふわふわ食パンのこつ
デザイン性が高く、コストパフォーマンスに優れたシロカの「SB-2D151」。
この機種にはイースト自動投入機能はありませんが、ちょっとした工夫で、ふわふわのパンが焼けます。
シロカには、「こねる」「発酵」「焼く」の独立メニューがありますので、それを利用します。
使う小麦粉は、「sirocaお手軽食パンミックス」です。
- パンケースに、sirocaお手軽食パンミックス1袋と水170mlをいれる
- 「こねる」コースで50分
- バターを途中で入れる
- 30分生地を休める
- 付属のドライイーストを入れる
- 早焼きコースでスタート
1回目のコネのときには、熱がこもりやすいので、フタを開けたままでこねます。
シロカには、ソフトパンやプレミアムパンのメニュー、レシピがありますので、そちらを試してみても美味しいパンが焼けます。
アイリスオーヤマIBM-010で作るふわふわ食パンのこつ

手頃な価格でホームベーカリーを始められるアイリスオーヤマの「IBM-010」。
この機種の魅力は、何と言ってもそのシンプルさです。
初心者に、購入しやすい金額と、使いやすいレシピがとても大人気です。
アイリスオーヤマには、「ふんわり食パン」というメニューがあります。
普通の食パンメニューよりも少し長めの4時間21分で焼けるメニューです。
「コネ+ねかし」と「1次発酵」が長めに設定されています。
レシピはこちら。
- 水 50g
- 牛乳 90g
- 生クリーム 50g
- 強力粉 230g
- 無塩バター 15g
- 砂糖 5g
- 水飴 25g
- 塩 4g
- ドライイースト 1.5g
特徴は、生クリームと水飴が入っていることです。
この2つの材料によって、ふわふわなパンが出来上がります。
アイリスオーヤマのIBM-010にも独立メニューがあります。
「sirocaお手軽食パンミックス」などを使って、「こねる」メニューを試しながら、あなたオリジナルのパンを焼けます。
象印BB-ST10で作るふわふわ食パンのこつ
象印の「パンくらぶ BB-ST10」には、イースト自動投入機能があるモデルです。
この機種の最大の武器は、釜の底に2つのヒーターを搭載した「底面加熱ダブルヒーター」。
この高火力技術を活かすことが、ふわふわパンへの一番の近道です。
象印BB-ST10でふわふわ食パンを焼くには、2つのコースがあります。
- 食パンふんわりコース
- 食パンプレミアムリッチコース
食パンふんわりコースのレシピはこちらです。
- 水 180g
- 強力粉 250g
- 砂糖 20g
- スキムミルク 6g
- 塩 5g
- 無塩バター 15g
- ドライイースト 3g
食パンプレミアムリッチコースのレシピはこちらです。
- 水 150g
- 生クリーム 45g
- 加糖練乳 12g
- 強力粉 250g
- 上白糖 8g
- 三温糖 8g
- 焼き塩 3.8g
- 無塩バター 20g
- ドライイースト 2g
さらに、この機種にはこねや発酵を自分で設定できる「ホームメイド」コースがあります。
ホームメイドコースは、次の工程時間を設定できるものです。
- コネ1
- ねかし
- コネ2
- 手作業
- 発酵1
- 発酵2
- 発酵3
- 焼き
基本のコースに慣れたら、あなた独自のこだわりのふわふわパンを、試すことができます。
ツインバードBM-EF38で作るふわふわ食パンのこつ

ツインバードの「BM-EF38」は、ブランパンや低糖質パンが焼けることで人気のモデルです。
BM-EF38には、「ソフト食パンメニュー」と「こね」「発酵」「成形発酵」「焼き」の独立メニューがあります。
それらを使って、ふわふわな食パンを焼けます。
ソフト食パンメニューは、砂糖とバターを増やして、ふわふわな食感にしています.
ソフト食パンメニューのレシピはこちらです。
- 水 190g
- 砂糖 25g
- 塩 5.4g
- スキムミルク 7g
- 無塩バター 25g
- 強力粉 250g
- ドライイースト 3g
独立メニューを使って、こねる時間を調整して、しっかりしたグルテンをつくってから発酵、焼きという工程に進むことも可能です。
レコルトRBK-1で作るふわふわ食パンのこつ
コンパクトでおしゃれなデザインが魅力のレコルト「Compact Bakery RBK-1」。
キッチンスペースが限られている方でも気軽に置けるのが嬉しいですよね。
ただし、他のホームベーカリーのように、「ソフト食パンコース」のようなふわふわ食パンのためのメニューは有りません。
独立メニューはあるので、こね時間の調整はできますので、何度も試してみることができます。
この機種でふわふわパンを焼くコツは、その特徴的な「厚釜パンケース」を活かすことです。
厚釜は、熱を均一に、そして穏やかに生地に伝えるのが得意です。
そのため、急激な加熱でミミが固くなりすぎるのを防ぎ、中までじっくりと火を通すことができます。
レコルトで意識したいポイント
- 焼き色は「淡い」に設定する
厚釜の穏やかな熱伝導と組み合わせることで、ミミまでしっとり柔らかい、理想のふわふわ食パンに近づきます。 - 計量はいつも以上に正確に
本体がコンパクトな分、パンケースも1斤サイズぎりぎりです。少しの材料の誤差が、焼き上がりに大きく影響しやすいので、デジタルスケールで正確に計量しましょう。
もちろん、季節に合わせた水温管理や、イーストの鮮度といった基本を守ることも大切です。
丁寧な下準備で、この可愛らしいホームベーカリーの性能を最大限に引き出してあげましょう。
まとめ:ホームベーカリーでふわふわの食パンを作るコツ

ここまで、機種ごとの特徴と、ふわふわのパンを焼くためのコツを解説してきました。
パナソニックや象印のような高機能モデルは、搭載されている専用コース(パン・ド・ミや、ふんわりコースなど)を信じて使うことが、ふわふわへの一番の近道です。
機械が持つ賢いプログラムを、最大限に活用しましょう。
一方、シロカやアイリスオーヤマ、ツインバード、レコルトのような、シンプルでコストパフォーマンスに優れたモデルは、使い手によるひと手間が、パンの出来栄えを大きく左右します。
季節に合わせた水温管理、正確な計量、そして「追加こね」や「油脂後入れ」といった基本のテクニックを丁寧に実践することで、高機能モデルに負けない、最高のふわふわパンを焼くことができます。
大切なのは、値段や機能の有無で諦めないことです。
ぜひ、あなたの相棒であるホームベーカリーの個性をしっかりと理解して、最高のふわふわパンを焼き上げてくださいね。
最後に、今回の内容をリストにまとめます。
- 開封後のドライイーストは冷凍庫で保存し、新鮮なものを使うべきである
- 仕込み水の温度は季節に合わせて調整すること(夏は冷水、冬はぬるま湯)
- タンパク質含有量12%以上の強力粉を選ぶと高さが出やすい
- 強力粉の種類(国産・外国産)で食感や膨らみが変わることを理解する
- 水分量は使用する粉の吸水率に合わせて微調整が必要である
- 塩やイーストなどの副材料は1g単位で正確に計量すべきである
- バターなどの油脂は、こね始めてから5分後に入れると生地の伸びが良くなる
- 夏場は過発気になりやすいため、冷水の使用や早焼きコースが有効である
- タイマー予約時は塩とイーストを必ず離して配置すること
- こね時間が足りない場合は「追加こね」でグルテンを強化すると良い
- レシピにない卵白の追加は、パンを固くする原因となりうる
- パナソニックなどの高機能機種では「パン・ド・ミ」などの専用コースを活用する
- 象印の「プレミアムリッチ」コースはふわふわなパン作りに特化している
- 自動投入なしの機種では、独立メニューを使い工程を自分で管理する
- 自身のホームベーカリーの特性を理解し、基本の工程を丁寧に行うことが最も重要である
ホームベーカリーを使用する際は、必ず取扱説明書をよく読み、記載された内容に従って安全にお使いください。指定外の材料や分量での使用は、故障や思わぬ事故の原因となる可能性があります。ご不明な点は、各メーカーのサポートセンターにお問い合わせください。(参照:国民生活センター)