「トースターのヒーターが切れる」
「サーモスタットがすぐ働く」
「サーモスタットでうまく焼けない」
オーブントースターのサーモスタットがすぐ切れて、パンが上手く焼けない方に、サーモスタットの対策方法をお伝えします。
この様に思ってる方の多くは、「なんでサーモスタットがすぐ切れるの?」「焦げ目がつかない!」「うざい」「邪魔」といった怒りを感じているのではないでしょうか。
または、サーモスタットをなんとかしようとして、ネット上の「サーモスタットの外し方」や「オーブントースターのサーモスタット改造法」を探してるかもしれません。
でも、それらの行為は火災や事故のリスクが高く、やめるべきです。
実は、パンがうまく焼ける前にサーモスタットが効いてしまい、ヒーターが切れてしまうのには、理由があるんです。
食材の温度と庫内の温度が違いすぎるためです。
そこで、安全に対策できる方法として、サーモスタットの調整や掃除、すぐに切れないオーブントースターの選び方など、実践的な9つの対策を紹介します。
最後まで読んでもらえれば、サーモスタットが早く効いてしまう理由や、サーモスタットをうまく利用して美味しいパンを焼ける方法がわかります。
- サーモスタットの役割と外すことの危険性
- 焦げ目がつかない原因とその対処法
- 効きすぎるサーモスタットへの実践的な対応策
- 改造や交換のリスクと安全な相談先
オーブントースターのサーモスタット対策~すぐ切れる理由
- サーモスタットとは?
- サーモスタットがトースターについてる理由
- サーモスタットの外し方は?
- 改造のリスクは?
- サーモスタットがすぐ切れる理由
- サーモスタットがついてないトースターはあるの?
- すぐに切れないオーブントースターの特徴
- サーモスタット機能がうざい・邪魔と感じる本当の理由
サーモスタットとは?
サーモスタットとは、オーブントースター内部の温度を制御する安全装置です。
温度が設定温度を超えると自動的に電源を切り、しばらくして温度が下がると再び電源が入る仕組みです。
サーモスタットが入ってるのはオーブントースターだけでなく、オーブンレンジやファンヒーター、こたつ、冷蔵庫など、多岐にわたります。
決められた温度でオンオフを繰り返し、一定の温度を保ちます。
サーモスタットは、安全かつ安心して使うために欠かせない部品です。
サーモスタットがトースターについてる理由
オーブントースターにサーモスタットがついてる理由は、火事を防ぐためです。
現在では安全基準の一つとして、すべてのトースターに搭載されています。
というのも、食材の引火温度(発火する温度)は、220~264℃です。(参考元:消防研究センター)
トースターの庫内の温度が264℃以上になると、庫内に入ってる食パンなどの食材が発火し始め、トースターから火が出ます。
なので、サーモスタットの働く温度が200~250℃に設定されていて、それ以上の高温にならないように調整しているんです。
かつて、オーブントースターがで始めた昭和の頃、パンだけでなく魚も網だけで焼いている高齢者が多かったです。
網だけだと魚から出た脂がヒーターに接触して高温になり、引火して、家を丸ごと焼いてしまった事故が何件もありました。
その教訓から、サーモスタットが必ずつくようになったんです。
また、過熱による内部部品の劣化も防ぎ、寿命を延ばす効果も持っています。
サーモスタットの外し方は?
ただ、機種や使い方によっては、サーモスタットが効きすぎてしまい、満足にトーストも焼けなくなってしまう場合もあります。
そういったときによく聞かれるのが、「サーモスタットを外したい」「外し方はないの?」という質問です。
お気持はよくわかりますが、サーモスタットを外すのはかなり危険です。
サーモスタットの外し方はないと思ってください。
例えると、サーモスタットを外すのは、家の中で焚き火をするようなものです。いつ火事になってもおかしくないです。
美味しいトーストを焼くために、あなたの家をまるごと焼いたのではシャレになりません。
なので、サーモスタットを外そうと考えるのは、やめてください。
当然ですが、もしもサーモスタットを外して火事になった場合、保険は適用されません。法律上の問題に発展する可能性も高いです。
ネット上には、あたかも簡単にできるかのように「サーモスタットの外し方」を紹介している記事や動画もありますが、これらの情報は非常に無責任であり、結果的にあなたやあなたの家族を危険にさらす行為です。
安全性を犠牲にしてまで一時的な使いやすさを追求することは、本末転倒と言えるでしょう。
改造のリスクは?
改造すれば好きな温度で使えるように見えますが、その代償は非常に大きく、リスクが多く伴います。
たとえば、サーモスタットの改造を行えば、安全装置が無効化されたり、設定温度を変える事ができるのかもしれません。
でも、上述したように火事になるリスクもありますし、場合によっては爆発ということも考えられます。
また、サーモスタット自体の改造でなく、その周辺の改造、たとえば壁面や天面に穴を開けたり、扉のガラスを外してしまったりする改造も見受けられます。
そのような改造でも事故になる確率は高いですし、たとえ何事も起こらなくてもメーカーの保証は完全に無効となります。
「保証期間内であっても、改造が原因と判断された場合は修理対応を断る」と、どのメーカーでも、取扱説明書に明記されています。
最近では、PL法やPSE認証がしっかりしているので、改造している状態が見つかれば、何が起きても保証外になってしまいます。
そもそもですが、技術的な知識が不十分なまま改造を行うと、ヒーターの出力が安定しなくなったり、電源が入らなくなったり、爆発するリスクすらあります。
改造した結果、トースター本体の寿命が著しく短くなることもあります。
見た目にはうまく動作しているように見えても、改造されたトースターの使用は非常に危険です。
サーモスタットがすぐ切れる理由
食パン1枚を焼いている間に何度もサーモスタットが作動し、加熱と停止を繰り返すことがあります。
このような場合には、庫内温度が高くなる何らかの原因があるんです。
大切なのは、食材の温度ではなくて、庫内温度をチェックしてるのがサーモスタットだということです。
たとえば、背面や側面に十分な空間がない場所に設置されていたり、庫内の清掃がしっかりされてなかったり、センサー自体に脂分が付いてたりします。
そのような理由で、サーモスタット周りの温度が高くなり、サーモスタットが切れるんです。
温度が高くなる理由は、各ご家庭によってちがいますし、使い方や良く焼いている食材によっても違ってきます。
サーモスタットがよく切れるからと言って、すぐにトースターのせいにするのではなく、まずはそういった原因をしっかり見つけて対処する必要があります。
サーモスタットがついてないトースターはあるの?
サーモスタットがついてないトースターを探す人も多いです。
10年とか20年前に買われたトースターで、ずっと使い続けてきて、最近になって壊れてしまったという方に多いです。
上述したように、たしかに昭和の頃は格安モデルにサーモスタットが付いていませでした。
パンを焼くだけなら良かったのですが、魚や肉などを焼いて、事故が何件も立て続けに起きてしまいました。
その結果、安全性を高める電気用品安全法(PSEマーク)などの法的基準が強化され、サーモスタットが標準装備されるようになりました。
なので、サーモスタットがついていないトースターを現在市販品の中から探すことは、現実的にはほぼ不可能です。
仮に見つけたとしても、それは古い中古品である可能性が高く、安全性に大きな懸念が伴います。
結果として、安全装置のない製品を求めるよりも、サーモスタットとうまく付き合う方法を模索する方が、賢明で安全な選択と言えます。
すぐに切れないオーブントースターの特徴
サーモスタットがすぐに切れないオーブントースターの特徴は、マイコン制御を搭載しているモデルです
マイコン制御によって、ヒーターの出力を細かく調整しながら温度を維持しているからです。
サーモスタットが頻繁にオン・オフを繰り返しながら、一定の温度を保つようになっています。
特にアラジンやバルミューダといった高級トースターは、温度の立ち上がりが早く、かつ繊細な温度制御を得意としています。
これにより、トーストを1枚ずつ焼いた際でも焼きムラが少なく、サクッとした表面と中がふんわりとした理想的な焼き上がりを実現します。
たとえば、アラジンのグラファイトヒーターは0.2秒で発熱し、素早い加熱が可能です。
また、これらのトースターは庫内の材質やヒーターの配置、排熱性能などにもこだわっており、長時間使用しても熱がこもりにくくなっています。
その結果、連続してパンを焼いてもサーモスタットが必要以上に作動することが少なく、快適に使用し続けることができます。
サーモスタット機能がうざい・邪魔と感じる本当の理由
トーストの仕上がりにムラが出たり、思ったように焼けなかったりと、「邪魔」や「うざい」と感じる方が多いです。
特に、途中でヒーターが消えることでパンの表面がパリッと仕上がらなかったり、冷たい部分が残ると、思うようなトーストが焼けないため、ストレスに感じます。
もちろん、トースター自体に「うざい」「使えない」と怒ってるのですが、実は、自分自身にも怒ってる事が多いです。
どういうことかというと、うまく使いこなせないことに腹を立ててるんです。
人間と同じです。言ったとおりに働かない、言うことを聞かない、勝手にやって失敗する、そんな人には腹が立ちますよね。
なので、腹を立てるよりも、まずは工程を見直してみましょう。
どうしてサーモスタットが効きすぎてしまったのか、なぜトーストがうまく焼けないのか、手順や方法をもう一度確認する事が大事になってきます。
なぜなら、トースターは多くの人が開発をして店頭に出し、多くの人が買って使ってるからです。
そのほとんどの方はうまく使いこなせて、美味しいトーストを毎朝食べています。
そうじゃなきゃ、すぐに悪い評判がたって販売停止になるはずです。
サーモスタットのせいにするのではなく、どうすればうまく使いこなせるのか、どうしたら美味しく焼けるのかを、もう一度考えてみることをおすすめします。
オーブントースターのサーモスタット対策の実践
- まずはメーカー・販売店に相談
- トースターで焦げ目がつかない原因
- サーモスタットの効きすぎを防ぐ調整のコツ
- マイコン制御や温度調整がついてるトースターに買い替える
- 連続使用をしない、うちわなどで空気を入れ替える
- 庫内の脂分を掃除する~パンくずトレーと壁面
- 調理モードや温度設定を上手に選ぶ
- 取扱説明書をよく読む
- 予熱する
- トースター周りの空間を広くする、風通しを良くする
- 電子レンジで温めてからトースターに入れる
- トースターの寿命とサーモスタットの寿命
- サーモスタットの交換はできる?
まずはメーカー・販売店に相談
取り扱い説明書のとおりに設定して焼いてもうまく焼けないときには、素人判断はせずに、まずはメーカーや販売店に問い合わせをするのが大事です。
サーモスタットが入ったり切れたりを繰り返す場合は、当然ですが、初期不良もしくは故障も疑われるからです。
いろいろ試す前に、メーカーや販売店に調べてもらうことで、何が悪いのかをはっきりさせれます。
特に保証期間内であれば、あなたの負担は最小限で済みます。
まずは丁寧に状況を説明し、写真や症状の詳細を添えて問い合わせるのが基本です。
保証を受けるには、保証書やレシートなどが必要なので、購入時にもらった書類は大切に保管しておきましょう。
オーブントースターはどこも悪くないとわかったら、サーモスタットがすぐに効いてしまう原因を調べて対処していきましょう。
トースターで焦げ目がつかない原因
トースターで焦げ目がつかない理由は、食材の表面温度と庫内温度のアンバランス、ギャップです。
というのは、パンに軽く焦げ目がつき始める温度は、一般的に150℃位からで、しっかり焼き目がつく温度が200℃前後です。
パンの表面温度が150℃くらいにしかなっていないのに、庫内の温度が200℃になってしまうと、サーモスタットがきいて電源オフになってしまいます。
それが、温度のアンバランスという意味です。
何らかの理由で庫内の温度のほうが高くなり、サーモスタットが早く作動してしまい、その結果、パンが焼けない状態になってるんです。
繰り返しますが、サーモスタットは、食材の温度や焼けている状態を見てるのではないです。
サーモスタット周辺の空気の温度を感知してるので、こういった状況になるんです。
サーモスタットの効きすぎを防ぐ調整のコツ
なので、美味しいパンを焼くためには、庫内の温度が必要以上に高くならず、サーモスタットを適正に作動させることが大切になります。
そのためにあなたができることは、大きく分けて9個あります。
- マイコン制御や温度調整のトースターに買い替える
- 連続使用をしない、うちわなどで空気を入れ替える
- 庫内の脂分を掃除する。パンくずトレーと壁面
- 調理モードや温度設定を上手に選ぶ
- 取扱説明書をよく読んで、正しく食材を置く
- 予熱する
- トースター周りの空間を広くする、風通しを良くする
- 電子レンジで温めてからトースターに入れる
一つずつ詳しく解説していきます。
マイコン制御や温度調整がついてるトースターに買い替える
安価なオーブントースターは、サーモスタットによる単純なON/OFF制御をしています。
高級トースターは、単純なON/OFF制御ではなく、マイコン制御によって緻密に温度を一定に保つ機能が搭載されています。
これにより、ヒーターが必要以上に頻繁に切れたり入ったりすることがなく、安定した加熱が可能になります。
その結果、パンの表面にしっかりと焼き色をつけながらも、内部はふっくらと保たれる理想的な焼き上がりを実現できます。
たとえば、朝の忙しい時間でも一度に複数枚のトーストをムラなく焼くことができ、焦げすぎや加熱不足といった不満が大きく減ります。
また、マイコン制御のトースターには、調理モードの自動切り替えや、パンの種類に応じた焼き時間のプリセットなど、便利な機能が搭載されていることが多く、料理の幅も広がります。
バルミューダやアラジンといった製品では、独自の加熱技術を活かし、トースト以外にもグラタンや焼き野菜なども手軽に美味しく調理可能です。
費用面では1万円以上するモデルが一般的ですが、毎日使うものであることを考えると、その投資は決して無駄ではありません。
毎朝、トースターのサーモスタットでイライラしたり、ストレスを感じてるくらいでしたら、次のようなオーブントースターに買い替えてみることをおすすめします。
- バルミューダ ザ・トースター
- アラジン AGT-G13B
- パナソニック ビストロ NT-D700
- タイガー やきたて KAV-A130
- クイジナートトースター
- 象印 こんがり倶楽部 EQ-FA22
連続使用をしない、うちわなどで空気を入れ替える
何回も続けてパンを焼いてると、あまり焼けないことがあります。
これは初めて焼くときは温度が低いのに、2枚目、3枚目になると、はじめから庫内の温度が高く、サーモスタットがすぐに作動してしまうからです。
これを防ぐには、連続使用をしないことと、または1回ごとにドアを開けて庫内の空気を入れ替えることで対策できます。
あなたも1回目よりも2回目、2回めよりも3回めの方が早く焼けるのを経験されてるのではないでしょうか。
1回使用したら、扉を開けたまま少しの間放置して、2枚目のパンを焼くことをおすすめします。
また、トースターの扉を開けてパンを取り出したら、うちわなどで軽く風を送り、庫内の熱、空気を外に逃がすのも良い方法です。
庫内の脂分を掃除する~パンくずトレーと壁面
庫内の温度が高くなりすぎる理由の一つとして、内部の脂分の汚れや食材のカスが関係しています。
トースターのヒーター周辺や庫内壁面に付着したパンくずや魚や肉の脂汚れは、すぐに温度が高くなり、熱を過剰に蓄積してとても熱くなります。
その結果、食材よりも庫内の空気のほうが熱くなり、サーモスタットが高温だと判断してヒーターを切ってしまいます。
このトラブルを防ぐためには、庫内の掃除を徹底することが重要です。
使用後には必ずパンくずトレーを確認して食材のカスを捨て、アルカリ電解水を含ませた柔らかい布で庫内を拭き取りましょう。
とくに、サーモスタットに近い壁面に飛び散った油汚れなどは悪影響が出ます。
週に1回とか、月に1回程度、中性洗剤をしみ込ませた布で優しく掃除することをおすすめします。
さらに、庫内を脂汚れから守るために、アルミホイルやフタ付きグリルパンを活用するのも効果的です。
食材の上にフタをかぶせることで、魚や肉から飛び散る脂分を、庫内の壁や底面に付着するのを防げます。
ただし、アルミホイルを使用する際はヒーターに直接触れないよう注意することが大事です。
調理モードや温度設定を上手に選ぶ
温度設定や調理モードを選べる機種の場合、調理するものによって温度設定をいろいろ試すのが大事です。
例えば、グラタンや冷凍ピザなど、内部までしっかり加熱する必要のあるメニューには、250℃前後の高温設定を選んで試してみます。
一方で、トーストやクロワッサンのように表面を軽く焼く程度でよいパン類には、160〜200℃の中温から低温に設定します。
また、すぐにサーモスタットが効いてしまうときには、ちょっとずつ高い温度で試してみることをおすすめします。
また、食材の量や厚み、種類、水分の含有量などによっても、適切な温度や時間は変わります。
はじめからうまく行くほうが、もちろん良いのですが、トースターのクセを把握し、いろいろ試しながら最適な設定を見つけていくのも面白いです。
設定をいろいろ変えながら焼くことで、あなたオリジナルの美味しい料理をつくれるコツを得られるはずです。
取扱説明書をよく読む
どんなメーカーのオーブントースターでも、取扱説明書は付いてます。
その中には、料理の仕方や、網やトレーの上へのベストな食材の配置方法も書かれています。
今まで使われてきたトースターとは違った配置方法の場合もありますし、オートモードといってもいろいろ違う部分があります。
たとえば、トレイを中段にセットしたり上段にセットしたり、食材によって変わります。
また、トレイの高さだけでなく、食材の向きや厚み、さらには同時に置く数によっても加熱状態が変わってきます。
加えて、オーブントースターの一部には上下で異なるヒーター出力を持っているタイプも存在します。
そういったモデルでは、メーニュー選びを間違えると、まったく焼けないことも起きてしまいます。
もしもサーモスタットが効きすぎていたら、何か間違ってるのかもしれませんので、もういちど取扱説明書をお読みになってみてください。
予熱する
予熱をしておけば、最初から庫内全体がしっかりと温まっているため、加熱を開始してすぐに食材の温度が上昇します。
すると、ムダな時間をかけずに過熱することができるので、サーモスタットが効き始める前に焼き上げることができます。
オーブンと同じ理屈です。
使用前にトースターを3〜5分ほど空焼きすることで、一定の熱を持った状態で調理を開始できるため、食材の表面に焼き色がつきやすくなります。
トースター周りの空間を広くする、風通しを良くする
サーモスタットの誤作動を防ぐためには、トースターの設置場所が非常に重要です。
取扱説明書に書かれてるように、壁からは最低でも5cm以上、できれば10cm以上の距離を空けて設置するのが基本です。
特に、上部、天面からは熱が出やすいので、遮らないことがとても大切になります。
そのスペースが有ることで、背面や側面、天面から熱がこもらずに拡散され、庫内温度の異常上昇を防げます。
なので、サーモスタットがあまりにも早く効いてしまうときには、トースター周りのスペースをなるべく広くしたり、風通しをよくするのがとても良い方法です。
これは、想像するだけでおわかりになるのではないでしょうか。
ハワイや砂漠などのすごい暑い場所の屋外でオーブントースターを使うときと、北極や南極の雪の上において使うのでは、どちらがすぐにサーモスタットが効いてしまうでしょうか?
もちろん、北極や南極のほうがうまく焼けるはずです。
そもそも、オーブントースターは、発熱だけでなく遠赤外線でパンや食材を焼きます。
ヒーターから出る熱は空気も温めますが、遠赤外線は空気は温めません。
つまり、庫内の空気が熱くなるのは、ヒーターから出る熱だけでなく、トースターの壁面や天面の熱さが庫内の空気を熱くするんです。
なので、トースターの壁面や天面の温度を下げてあげれば、庫内の空気が熱くなるスピードが遅くなります。
オーブントースターの周りのスペースをなるべく広く取り、風通しが良い場所においておけば、トースター自体が異常な温度にならずに美味しくパンなどを焼けるようになります。
なので、トースターの横と上部からの放熱をなるべく遮らないように、熱がこもらないような場所に置くことをおすすめします。
電子レンジで温めてからトースターに入れる
冷たい食材をそのままトースターに入れると、中まで熱くなるための加熱時間がかかります。
加熱時間が長くなればなるほど、食材よりも周りの空気のほうが熱くなってしまいます。
そのため、サーモスタットが早く作動してしまい、ヒーターが途中で切れてしまいます。
そうならないためには、まず電子レンジで30秒から1分程度、軽く食材を温めてからトースターに入れるのが効果的です。
電子レンジで温めることで、中はすでに暖かくなってるので、表面に焦げ色を付けるだけでよくなるので、加熱時間が少なくてすみます。
その結果、サーモスタットの作動を最小限に抑えることができます。
トースターの寿命とサーモスタットの寿命
一般的に、トースターの寿命は5年です。
全国家庭電気製品公正取引協議会から発表されてる部品の保有期間が5年だからです。
使用頻度やメンテナンスの状況によっては、それよりも早くなったり長くなったりしますが、こまめに掃除して丁寧に使ってると、10年くらい使われてるご家庭が多いです。
一方で、サーモスタットの寿命は10年と言われています。
こちらには正式な発表はないのですが、自動車に搭載されてるエンジンのサーモスタットの取り替えのタイミングが10年にしているメーカーが多いからです。
どちらが早く寿命を迎えるのかは、運でしかないです。
ただ、寿命を長くするには、こまめなお手入れが大切だというのは、どちらも同じです。
サーモスタットが寿命かもしれない時のサインはこちらです。
- ヒーターがまったく赤くならない
- スタートしても熱くならない
サーモスタットは温度管理のパーツなので、ヒーターに異変が起きたときに、サーモスタットが悪くなってる可能性が高いです。
そういうときには、点検修理をお願いしましょう。
サーモスタットの交換はできる?
サーモスタットの交換は、メーカーから素人はやらないようにアナウンスされています。
オーブントースターのサーモスタットは精密な温度制御を行う重要な部品であり、その構造や取り付け方法は非常に複雑だからです。
安全性や構造上の問題から、素人が安易に手を加えることは大きなリスクを伴います。
また、メーカーでもサーモスタットだけの交換はしないところもあります。
保証期間内であれば新品と交換しているところもあります。
サーモスタットの異常が疑われる場合には、必ずメーカーのカスタマーサポートや認定修理業者に相談し、専門的な対応を依頼するのが適切です。
まとめ:オーブントースターのサーモスタット対策
この記事のまとめです
- 異常がある場合は素人判断せずメーカーに相談する
- サーモスタットは高温による火災を防ぐための安全装置
- すべての現行トースターにはサーモスタットが標準装備されている
- サーモスタットを外す行為は極めて危険で法的リスクもある
- 改造による安全装置の無効化は火災や爆発のリスクを伴う
- 頻繁に切れる原因は庫内温度の異常上昇にある
- 庫内が汚れていると温度が上がりやすくなるため掃除が重要
- 設置場所が狭いと排熱が不十分になり作動が早まる
- サーモスタットが付いていない新製品は存在しない
- マイコン制御付きトースターは温度制御が細かく快適に使える
- 連続使用を避け庫内温度を下げる工夫が効果的
- 電子レンジでの事前加熱によりトースターの負担を軽減できる
- 焦げ目がつかない原因は食材温度と庫内温度の差にある
- 取扱説明書を読み適切な操作と配置を確認することが大切
- トースター本体とサーモスタットの寿命はそれぞれ異なる