「トースターのヒーターが焦げてる?」
「ヒーターの焦げはそのままでも良い?」
「ヒーターの焦げを取るには?」
トースターのヒーター部分の焦げが気になってる方に、焦げをそのままにしておいても良いのかどうか?と、焦げの落とし方をお伝えします。
オーブントースターを使ってると、どうしても焦げがついたり、煙や異臭がでるはずです。
ヒーター管に汚れが付着して炭化すると、黒い変色や焦げが発生し、トースターの中で煙が出る原因となります。
実際に火がついて燃えたり、半分以上黒くなってしまってるトースターもあります。
そこで、トースターのヒーター管に焦げがつく原因を解説しながら、どうしたら良いのかを解説します。
また、ガラス管ヒーターの焦げの落とし方の具体的な対処法や、ヒーターの種類別の焦げの取れ方や遠赤外線ヒーターや石英管ヒーターの違い、デメリットなどを解説します。
最後まで読んでもらえれば、焦げの付いたヒーターをどうすれば良いのか理解して、明日の朝も美味しいトーストを食べれます。
- 焦げがついたままでもトースターは使える
- ヒーター管や電熱線の焦げ・黒ずみの原因と対処法
- 焦げや煙が出た際の正しい掃除方法と注意点
- ヒーターの種類による焦げやすさや落とし方
トースターのヒーターの焦げはそのままでも大丈夫?
- ヒーター管についてる焦げの原因
- 焦げから煙が出る時の対応
- 黒い汚れは問題になる?
- 電熱線自体が黒い状態は使える?
- アラジンなど人気機種の注意喚起
- ヒーターの種類で焦げの取れ方は違う?
- 遠赤外線ヒーターは黄色が塗られてる?
ヒーター管についてる焦げの原因
トースターのヒーター管に焦げがつく主な原因は2つあります。
一つは、パンやピザなどの加熱中に食品の油やチーズ、バターなどの脂分がヒーターに付着し、そのまま高温で焼き付いてしまうことです。
特にチーズやバターは溶けやすく、トースター内部に落ちやすいです。
これらが下のヒーターに付着すると、焼き付くだけでなく、場合によっては煙が出てきたり、臭いの原因にもなります。
焦げついた汚れは徐々に炭化していき、黒く変色することで目に見えて分かるようになります。
もうう一つは、アルミホイルの焼きつきです。
パンくずトレーにアルミホイルを敷いておくと、なにかの表紙で下のヒーターに接触して焼けたり溶けたりしてヒーターに焦げ跡が付きます。
また、ホイル焼きなどで食品を焼いた後に、できたものを取り出すときに、包んでいたアルミホイルが上のヒーターに当たると、げ跡になってしまいます。
どちらの場合も、視覚的にも衛生的にも気になる存在ですが、適切な扱いを知っておけば、大きなトラブルにはつながりません。
焦げから煙が出る時の対応
ヒーター管についた焦げの部分から煙が出る原因は、再び熱にさらされて燃え上がっていることがほとんどです。
焦げが表面に残ったまま加熱されると、その部分が高温になり、煙が立ち上る現象が起こります。
特に脂分の多い食材が原因の場合は、より強い煙や臭いを伴うことがあります。
こうした場合には、まず速やかに電源を切り、トースターの内部が十分に冷めるのを待ちましょう。
その後、焦げの状態を確認してください。
炭化してカサカサになっていれば、柔らかい布で軽くこすれば取れることもありますし、次の加熱時に自然と煙の量は減っていく可能性があります。
ただし、完全に煙がなくなるまでには複数回の使用が必要なこともあるため、数回にわたって何も入れずに空焼きを行い、残っている焦げを焼き尽くすという方法が有効です。
とはいえ、空焚きを禁止してるメーカーもありますので、十分に注意して、15分程度の短い時間でおこなうようにしてみてください。
基本的に、無理に焦げを強引にこすり取ることは、ガラス管の破損リスクがあるため避けましょう。
黒い汚れは問題になる?
ヒーター管の黒い汚れは、トースターで繰り返し調理を行う中で、食品から出る油や汁が付着して高温で焼き付き、炭化した結果として発生します。
こうした焼き付き汚れは、見た目には気になるかもしれませんが、基本的にはそのまま使用しても大きな問題はありません。
焦げによってヒーターの加熱機能が損なわれるわけではなく、汚れ自体に毒性があるわけでもないため、衛生面でも心配する必要はないとされています。
ただし、安全に使用するためには、ヒーター自体に物理的な破損がないかを定期的に確認することが重要です。
具体的には、ヒーターのガラス管にヒビが入っていないか、表面の塗装が大きく剥がれていないかをチェックしてください。
加えて、使用中に異臭がしたり、いつもと異なる発光状態(例えば一部だけ異常に赤くなる、チカチカするなど)が見られる場合には、内部に異常がある可能性もあります。
このような兆候がなければ、たとえ黒い汚れがあっても、そのまま使い続けることができます。
ヒーターの自浄作用によって、時間が経つにつれ自然と焦げが薄れてくるケースもありますので、無理に削り取ったりする必要はありません。
電熱線自体が黒い状態は使える?
電熱線が黒くなっている場合も、それは日常的な使用を重ねるうちに自然に発生する酸化や汚れの蓄積によるものです。
加熱される金属部分が酸化することで色が変わったり、微細な食品のカスや油分が焼き付いたりすることは、一般的な現象といえます。
これは決して電熱線の故障や不具合を示す直接的な兆候ではなく、トースターの性能が著しく低下している証拠とは限りません。
特に、表面に焦げ付きが見られる場合でも、それが原因で安全性に影響を及ぼすことはほとんどないとされています。
もちろん、電熱線が極端に赤くなったり、火花が散る、あるいは煙や異臭が頻繁に発生するような場合は別です。
そうしたケースでは内部に異常がありますので、使用を一時中止して確認することが必要です。
ただし、単に黒くなっているだけであれば、見た目を理由に過度に心配する必要はありません。
注意したいのは、黒くなった電熱線を元の状態に戻そうとして金属タワシや硬いブラシでこすったり、研磨剤を使用したりすることです。
こうした行為は電熱線そのものを傷つけ、断線やショートの原因になる可能性があります。
むしろ、自然な変色と割り切って、異常な発熱や点滅といった動作上の問題がない限りは、そのまま使用を継続するのが賢明です。
アラジンなど人気機種の注意喚起
では、アラジンやバルミューダといったブランドメーカーの注意喚起はどうなってるでしょうか。
お湯で濡らした柔らかい布で拭き取り、汚れが落ちたら乾かす。使用してるうちに薄くなり、衛生上問題ない(参考元:バルミューダ)
製品の性能には影響ないので、そのまま使用して下さい(参考元:アラジン)
空焼きをして焼き切ってください。空焼きをすると、ヒーターが黒く変色することがありますが、ご使用には問題ありません。(参考元:パナソニック)
ヒーターに食品が付着したときには、空焼きをして焼き切ってください。黒く焼き付いた状態でも、そのまま使用できます。(参考元:ツインバード)
注意喚起がないメーカーもありますが、そのまま使用して問題ないというのが、ほとんどのメーカーの答えでした。
ヒーターの種類で焦げの取れ方は違う?
実はトースターに使われているヒーターの種類によって、焦げの付き方や焦げ落ちのしやすさに明確な違いがあります。
石英管ヒーターは、ガラス管で覆われた発熱体の一種で、高温になると自浄作用が働き、表面に付いた汚れや焦げが熱で炭化し、最終的には自然に落ちやすくなるという特徴があります。
そのため、軽度の汚れや焼き付きであれば、何度か使用しているうちに見た目が改善されることが多いのです。
一方で、ニクロム線ヒーターやカーボンヒーターといったタイプは、構造上むき出しの発熱体であることが多く、食材のカスや油が直接触れやすいため、焦げ付きやすくなります。
しかも、これらのヒーターは表面の自浄能力が石英管ほど高くないため、一度汚れが焼き付いてしまうと、時間が経ってもそのまま残ってしまう傾向があります。
むき出しの場合は、炭化したら軽く叩いて落とすか、そのまま使い続けるしか方法はないです。
遠赤外線ヒーターは黄色が塗られてる?
また、遠赤外線ヒーターでは、黄色い塗料が塗られてる物が多く、布やスポンジで擦りすぎてしまうと、その黄色い塗料が剥がれてしまうこともあります。
黄色い塗料は遠赤外線を多く出すための遠赤シリコンで、たとえ薄くなっても、食品に混じっても人体に影響はないのでそのまま使い続けても問題ないです。
ただ、加熱効率は徐々に下がっていきます。
なので、あなたの自宅のトースターにどの種類のヒーターが採用されているかを知っておくことは、メンテナンス方法や使用時の配慮を考えるうえでとても大切です。
トースター ヒーター 焦げ そのまま使う注意点
- 焦げの落とし方の基本
- 石英管の焦げはどうする?
- ヒーター管が燃える危険は?
- 掃除でやってはいけないこと
- ヒーターの交換は可能?
- ヒーター管が割れてしまったら?
- 汚れを防ぐ使い方と対策法
- 石英管やカーボンヒーターなどの遠赤外線ヒーターの種類と違い
- 遠赤外線ヒーターのデメリット
焦げの落とし方の基本
まず前提として、トースターのヒーター管は非常に繊細で割れやすいため、無理な掃除や力を加えるような清掃方法はやめてください。
特に石英ガラス製のヒーター管は薄くてデリケートな構造をしており、わずかな圧力や急激な温度変化でもヒビが入ったり破損したりする危険があります。
そういった特性を理解した上で、次の作業をしてみてください。
焦げ付きが気になる場合には、まずヒーター管が完全に冷えていることを確認します。
熱湯で濡らしてしっかりと絞った柔らかい布やティッシュを使い、焦げた部分にそっと押し当てて湿布のようにしばらく置いておきます。
これにより、炭化して固着した汚れが水分を吸収して柔らかくなり、ガラス管に余計な力をかけずに、比較的容易に拭き取ることができます。
焦げがひどくて一度で落とせない場合は、数回この作業を繰り返すことで改善されるケースが多いです。
それでも落ちない場合には、焦げを物理的に取り除こうとするのではなく、何も入れずに高温で数回加熱を行う「空焼き」という方法が有効です。
これにより、焦げが高温で炭化して最終的には自然に剥がれ落ちやすくなります。
ただし、焦げの成分によっては煙やにおいが出ることもあるため、換気をしっかり行いながら作業してください。
いずれの方法においても、力を入れすぎたり、硬い道具でこすったりすることは絶対に避けるようにしましょう。
石英管の焦げはどうする?
トースターの石英管に焦げが付着してしまったときの、詳しい焦げの落とし方を紹介します。
まず最初にそのガラス管が完全に冷えていることを確認しましょう。
十分に冷えていない状態で掃除を行うと、温度差によってガラスに微細なヒビが入る可能性があり、後々破裂の危険性が高まります。
次に、柔らかくて厚みのあるキッチンペーパーや布巾をお湯で湿らせてしっかりと絞り、焦げの部分に優しく押し当てます。
お湯以外で効果があるのは、脂分に効果があるアルカリ電解水や重曹水(100mlの水に重曹小さじ1(5g))です。
焦げた成分が水分を吸収して柔らかくなり、力を加えずにゆっくり拭き取れます。
決して金属製の道具や硬いスポンジ、ナイフ、金属ブラシなどを使って無理にこすったり、削り取ろうとしないでください。
これらの道具は硬すぎるため、トースターのガラス管に傷をつけてしまい、最悪の場合、ガラスの破損や発熱時の破裂につながる恐れがあります
破損すると感電や火災のリスクを伴います。
焦げがひどくて一度で落としきれない場合でも、何度か繰り返して徐々に落としていくことが大切です。
焦って一気に取ろうとせず、ヒーターに優しい方法で丁寧に対応することで、トースター本体の寿命を延ばすことにもつながります。
ヒーター管が燃える危険は?
ヒーター管に付着した油脂や食品のかけらなどをそのままにしておいて、次の料理のときに高温にさらされて、発火する可能性もあります。
もしも発火してしまったら、絶対に扉を開けないでください。酸素が供給されてもっと大きな炎になります。
まず、タイマーをゼロにして停止にしたり、電源をコンセントから抜いて加熱を止め、冷えた後に清掃します。
ここで重要なのはヒーター管そのものが発火したわけではないということです。
基本的に、ヒーターは電気の線で加熱しますので、熱によって断線すれば加熱しない状態になるからです。
燃えているように見えるのは、あくまで付着している汚れや油分であり、ガラスや金属製のヒーター自体が燃えることは通常ありません。
発火ではなく、煙や異臭が出た場合は、火災につながる前兆かもしれませんので、ただちに電源を切り、コンセントを抜いてください。
その後、同じ様にトースターの庫内が完全に冷えたのを確認してから内部を点検し、汚れの有無や焦げの度合いを確認しましょう。
焦げが目立つ場合や、焼き付きが厚くこびりついている場合は、再び過熱すると同じ状態になります。
まずは、安全に注意しながら湿布や空焼きなどの方法で除去を試みてください。
少しでも異常が見られた場合は使用を控え、原因を探ることが大切です。
掃除でやってはいけないこと
多くの人がやりがちなのが、ヒーター管がまだ熱を持っている状態で掃除を始めてしまったり、水を直接ヒーター部分にかけてしまうという行為です。
こういった操作は一見早く汚れを落とせそうに見えますが、実際には非常に危険で、特に石英ガラス製のヒーター管は温度変化に弱いため、急冷によって割れてしまうリスクがあります。
また、電源がつながった状態で水を使うと、感電や漏電の恐れもあり、絶対に避けるべきです。
さらに、掃除用のメラミンスポンジを使用する場合でも、強い力でゴシゴシとこすってしまうと、表面に細かなキズがついたり、コーティングが剥がれたりすることがあります。
その結果、ヒーターの耐久性が落ちたり、焦げ付きやすくなったりする場合があります。
焦げを早く取りたい気持ちは分かりますが、慌てずに慎重な対応が必要です。
基本的には、焦げがついても何もしないことが、トースターを長持ちさせるための基本です。
ただ、どうしても掃除したいと思われたときには、必ず電源を切り、十分に冷ました状態で、柔らかい布やペーパーを使いながら少しずつ作業してください。
ヒーターの交換は可能?
とはいえ、ヒーターの一部が黒く焦げてしまったときには諦めもつきますが、端から端まで黒くなってしまったら、加熱性も落ちてしまうことがあります。
そうなったときには、メーカーに修理を頼むか、新しく買い替えるしかないです。
そんなときに、自分で修理をしようと考える方もいらっしゃいます。
家庭用トースターのヒーター管は、一般的な家庭で簡単に交換できるようには設計されていません。
多くの製品では、ヒーター管が本体に組み込まれており、分解には特殊な工具や電気製品に関する一定の知識が必要になります。
また、最近ではPL法のために、メーカーが純正部品を個人に販売しなくなりました。
事故が起きてからでは遅いので、メーカーに修理を依頼してくださいという意味です。
なので、ヒーター管だけを交換して修理しようとするのは、コストや手間の面から見ても現実的でないです。
どうしてもやりたいと思われても、火災や爆発の可能性があることを思い出して、辞めることをおすすめします。
ヒーター管が割れてしまったら?
ヒーター管が次のような状態になったら、無理に使用を続けるのではなく、早めに使用を中止することをおすすめします。
- 割れてしまった
- 発熱にムラがある
- ずっと赤くならない
- 異音や異臭がする
- 点灯しっぱなし
こうした状態で無理に使い続けると、さらなる故障や発火のリスクにつながります。
このような状況になったら、仕様を中止した後、販売店やメーカーに問い合わせしてください。
各メーカーでは修理を受け付けているところが多いですし、金額も決まっていてメーカー公式HPで確認できます。
最近では、高性能で掃除もしやすく、コストパフォーマンスに優れたトースターも多く販売されています。
無理な修理に時間やお金をかけるよりも、思い切って新調するのも一つの手です。
汚れを防ぐ使い方と対策法
ヒーター管の焦げで悩まないためには、焦げを作らないことです。
そのためにできることは2つです。
あなたは調理時に受け皿やアルミホイルを使用していますか?
このシンプルな工夫だけでも、ヒーターへの汚れの付着は大幅に軽減され、結果として焦げ付きやすさや煙の発生を抑えることができます。
特に油分や水分を多く含む食材を加熱する際には、汚れが飛び散りやすく、ヒーターに直接触れてしまうリスクが高まります。
受け皿の利用とともに、受け皿にはかならずアルミホイルを敷いて利用することをおすすめします。
また、具材の汁気が多い料理やチーズ、マヨネーズを使用したトーストなどを焼く際には、上下にアルミホイルを敷くと、ヒーター管だけでなく、トースターの底面や壁面にまで飛び散るのを防げます。
さらに、使い捨てできるトースターバッグを活用したり、フタ付きのグリルパンを利用するという方法もあります。
これらにより、庫内の汚れを防止しつつ、なおかつワンランクアップした美味しい料理を作れます。
こうした予防策を日常的に取り入れることで、トースターの内部を清潔に保ち、ヒーターの寿命も延ばすことができます。
掃除の頻度を減らすという意味でも、汚れを出さないという視点は非常に大切です。
石英管やカーボンヒーターなどの遠赤外線ヒーターの種類と違い
ヒーターの種類による違いを整理します。
ヒーターの名称と最高温度、発熱時間を表にしました。それぞれの数字は、おおよその数字です。
名称 | 最高温度 | 発熱時間 |
---|---|---|
石英管 | 800℃ | 3分 |
シーズー | 600℃ | 4分 |
セラミック | 600℃ | 7分 |
カーボン | 1300℃ | 2秒 |
グラファイト | 1300℃ | 0.2秒 |
どのヒーターも発熱と遠赤外線によって、食品を加熱します。
ただ、遠赤外線の量が違っていて、遠赤外線が一番少ないのが石英管ヒーターです。
その次がシーズーヒーター、セラミックヒーター、カーボンヒーター、グラファイトヒーターになります。
石英管ヒーターは、発熱体のニクロム線を渦巻き状に巻いて、ガラス管の中に入れたものです。
ニクロム線は、発熱するとともに、遠赤外線も出しますので、両方の作用でパンなどを焼きます。
ただし、円柱状なので、食品がない方向への熱と遠赤外線の放射は非効率的で、温度が上がるのが遅いです

シーズーヒーターは、ガラス管の代わりに金属製のパイプの中にれたものです。
シーズーヒーターも遠赤外線を出しますが、石英管ヒーターと同じような仕組みなので、温度が上がるのが遅いです。
セラミックヒーターは、発熱体がニクロム線ではなくて、セラミック素材の場合が多いです。
ニクロム線よりも遠赤外線を多く出します。
ただ、同じ様に、ヒーターまわりの360度方向に熱と遠赤外線が放出されるので、食品が温まるのが遅いです。
カーボンヒーターの発熱体は、炭素繊維です。
カーボンヒーターも、主に遠赤外線を出して食品を温めます。
電気代も少なく、省エネ効果もありますが、同じ様に食品が温まるのは遅いです。
グラファイトヒーターのグラファイトは黒鉛という意味で、発熱体が黒鉛(炭化ポリイミド)です。
0.2秒という驚異的なスピードで1300℃まで上がります。
さらに、グラファイトヒーターは上下に薄いテープ状になっているので、熱も遠赤外線も上下の2方向にしかでません。
そのために、食品を温めるスピードが一番早いです。
なぜ、食品を温めるスピードをお伝えしたかというと、トーストの美味しさに関係しているからです。
水は100℃で蒸発しますが、パンに焦げ目がつくのが200℃前後です。
なので、パンに焦げ目がつく温度になるまでに時間がかかると、パンが焼ける前に、内部の水分が蒸発してしまいます。
その結果、パサパサで固くなってしまうんでます。
ですから、グラファイトヒーターを搭載してるアラジントースターは、とても美味しいトーストが焼けると評判になってるわけです。
いずれにせよ、ヒーターに食材の脂分などがついて黒くこげてしまったら、ゴシゴシと擦り落とそうとすると壊れてしまうので、そのままにしておいたほうが良いです。
ただし、ほとんどが真っ黒になってサーモスタットが誤動作したり、全く焼けなくなってしまったら、修理するか新しく書い直したほうが良いです。
遠赤外線ヒーターのデメリット
上で説明したヒーターの中で、一番安いのが石英管ヒーターです。
説明したように、石英管ヒーターは遠赤外線よりも発熱がメインでパンを焼くので、パンがカサつきがちです。
安価なオーブントースターは、この石英管ヒーターを使っているので、高級トースターよりも味が劣ってしまうんです。
そこで、美味しいパンを焼くには、遠赤外線を出すセラミックヒーターやグラファイトヒーターですが、デメリットが一つだけあります。
それは、価格が高いということです。
ヒーターの価格が高いということは、オーブントースター本体の価格も高くなってしまうのが、遠赤外線ヒーターの唯一のデメリットになります。
なので、オーブントースターの心臓部分とも言うべきものがヒーターです。
新しくオーブントースターを購入されたら、しっかりと焦げの予防と清掃を心がけてください。
まとめ:トースターヒーターの焦げはそのままでも大丈夫
この記事のまとめです
- 焦げの主な原因は脂分やアルミホイルの接触によるもの
- ヒーターの焦げが原因で煙が出ることがある
- 空焼きで焦げを炭化させることで煙が減る可能性がある
- 多くの焦げは衛生・安全上大きな問題ではない
- 黒い汚れがあっても加熱機能には影響しないことが多い
- ヒビや異常発熱がない限り、焦げがあっても使用可能
- 電熱線の黒ずみは酸化による自然現象
- 金属ブラシなどでこすると破損やショートのリスクがある
- 石英管は自浄作用があり軽度の焦げは時間とともに薄れる
- 遠赤外線ヒーターは塗装が剥がれても健康被害はない
- アラジンなどの人気機種でも焦げは問題ないとされている
- ヒーターの種類によって焦げの取れやすさに差がある
- 自力でのヒーター交換は難しく、修理はメーカー対応が基本
- 予防策としてアルミホイルやトースターバッグの使用が有効
- 高温での再加熱時には発火の可能性もあるため注意が必要