ヨーグルトメーカーのサラダチキンで食中毒?安全な作り方を解説

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ヨーグルトメーカーのサラダチキンで食中毒?安全な作り方を解説

こんにちは。『ワンダフル家電』編集長の「ひまわり」です。

ヘルシーで家計の味方でもある鶏むね肉。

最近はヨーグルトメーカーを使って、自宅でしっとり美味しいサラダチキンや鶏ハムを自作するのが流行っていますよね。

特にアイリスやオーヤマの製品は、自動メニューもあってとっても便利です。

でも、いざ作ってみようと思うと、低温調理に潜む食中毒のリスクが怖くなりませんか。

どれくらいの時間加熱すればいいのか、鶏ハムを60度より65度で作るのがなぜ推奨されるのか、迷ってしまうこともあるはずです。

鶏ハムを2枚同時に作りたいけれど、火の通りが心配という方も多いでしょう。

この記事では、鶏ハムをアイリスオーヤマの機器などで安全に楽しむためのサラダチキンにおける安全な作り方のポイントをお伝えします。

正しい知識を持って、美味しく安心な食卓を目指しましょう。

この記事でわかること
  • 低温調理で気をつけたい細菌の性質と食中毒のリスク
  • 失敗しないための具体的な加熱温度と時間の目安
  • ヨーグルトメーカー特有の注意点とおすすめの設定方法
  • 調理後の冷却や保存など衛生管理の鉄則

ヨーグルトメーカーにもいろいろありますが、誰にでも使えて一般的なものが、アイリスオーヤマのヨーグルトメーカーIYM-014とビタントニオのVYG-60-Wです。牛乳パックでそのまま作れて、初心者にもとても使いやすいです。

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目次

ヨーグルトメーカーのサラダチキンで食中毒を防ぐコツ

ヨーグルトメーカーは本来、乳酸菌を育てるための機械ですが、最近は低温調理器として使うのが一般的になりました。

しかし、お肉を扱う以上、温度管理を一つ間違えると危険な面もあります。

まずは、なぜ食中毒のリスクがあるのか、どうすれば防げるのかを一緒に見ていきましょう。

わたしたちのキッチンにある便利な家電も、使い方次第で「魔法の道具」にもなれば、少し怖い存在にもなってしまいます。

特に鶏肉はデリケートな食材。その特性をしっかり理解することが、家族や自分の健康を守る第一歩になります。

低温調理という素晴らしい手法を、100%ポジティブに楽しむための知識を深めていきましょう。

  • 低温調理の食中毒リスクを知る
  • サラダチキンの安全な作り方の基本
  • 鶏ハムをアイリスオーヤマで作る手順
  • アイリスやオーヤマ製品の加熱性能について
  • 鶏ハムを60度や70度より65度で作る
  • 加熱に必要な時間を見極めるポイント
  • 鶏ハムを2枚同時に作る工夫

低温調理の食中毒リスクを知る

低温調理をする上で、避けて通れないのが微生物学的なお話です。

「ちょっと難しそう」と感じるかもしれませんが、ここを理解しておくだけで、調理中の不安がぐっと減ります。

鶏肉において最も警戒すべきターゲットは、カンピロバクターサルモネラ属菌の2つです。

これらは鶏の消化管に当たり前のように存在していて、どれだけ衛生的な工場で処理されても、お肉の表面に付着してしまう可能性をゼロにするのは難しいと言われています。

特にカンピロバクターはやっかいな性質を持っていて、乾燥や加熱には弱いものの、湿った環境では生き残りやすく、たった数百個というごく少量の菌が体に入るだけで発症してしまうんです。

しかも、食べてから発症するまでに1週間近くかかることもあるので、何が原因か特定しにくいのも怖いポイント。

ひどい腹痛や下痢だけでなく、後遺症として手足が麻痺する「ギラン・バレー症候群」を引き起こすリスクもゼロではありません。

だからこそ、「たぶん大丈夫」という主観的な判断は、キッチンでは絶対に禁物なんですね。

菌が一番喜ぶ温度帯をいかに速く抜けるか

細菌には「増殖適温」というものがあります。

多くの食中毒菌にとって、30度から45度くらいは、まさに天国のような温度帯。

ヨーグルトメーカーは、この「菌が爆発的に増える温度」を維持するのが得意な機械であることを忘れてはいけません。

低温調理の目的は、お肉のタンパク質を硬くせずに菌だけを死滅させることです。

お肉の中心温度が殺菌温度に達するまでの間、この「危険地帯」をいかに素早く通過させるかが成功の分かれ道になります。

中途半端な温度でダラダラと加熱し続けるのは、菌を殺すどころか、培養しているのと同じことになりかねないんです。

このリスクを避けるために、具体的な加熱ルールが必要になってくるんですね。

サラダチキンの安全な作り方の基本

サラダチキンを自宅で安全に作るための大原則は、単に「お湯に浸ける」ことではなく、「お肉の中心部まで、菌が死滅するのに十分な熱を届けること」に尽きます。

よく言われる「75度で1分」という基準は、一瞬で菌を全滅させるための目安ですが、低温調理ではこれよりも低い温度で、もっと長い時間をかけて同じ効果(等価殺菌)を狙います。

これを専門用語で「6D殺菌」や「7D殺菌」なんて呼んだりしますが、要するに菌の数を「100万分の1」や「1000万分の1」の安全レベルまで減らすプロセスが必要なんです。

科学的なデータに基づくと、例えば中心温度が63度に達してから30分間その温度をキープすれば、75度1分と同じレベルの安全性が確保できるとされています。

これが65度なら15分程度。温度が下がれば下がるほど、必要な時間は指数関数的に伸びていきます。

ここで多くの人が陥りやすい罠が、「機械の設定時間を加熱時間だと思い込んでしまうこと」です。

機械のタイマーをスタートさせた瞬間、お肉の中心はまだ冷蔵庫から出したての5度前後かもしれません。

そこから63度や65度まで温度が上がるのには、想像以上の時間がかかります。

この「温まるまでのロスタイム」を計算に入れないと、実際の殺菌時間は足りなくなってしまうんです。

加熱温度(芯温)最低限必要な保持時間特徴
75度1分以上確実。食感はやや硬め。
70度3分以上安全性が高く、作りやすい。
65度15分以上しっとり感と安全の両立点。
63度30分以上究極の柔らかさ。時間管理がシビア。

(出典:厚生労働省『カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)』

このように公的な機関からも注意喚起がなされています。

家庭で調理する場合は、温度計でお肉の芯を測るのが一番ですが、毎回それは大変ですよね。

だからこそ、「厚みを一定にする」「熱湯を使う」「十分な時間を取る」という3つのルールをセットで守ることが、何よりも大切になります。

わたしの経験上、この基本を無視したアレンジが、一番のリスクにつながると感じています。

鶏ハムをアイリスオーヤマで作る手順

さて、実際にアイリスオーヤマのヨーグルトメーカーを使って、安全かつ美味しい鶏ハム(サラダチキン)を作る具体的なステップを見ていきましょう。

アイリスオーヤマの最新モデル( IYM-016-W)などには、あらかじめ「サラダチキン」メニューが搭載されているものもあり、非常にユーザーフレンドリーです。

でも、ただボタンを押せばいいというわけではないのが、低温調理の奥深いところ。

メーカーの取扱説明書や公式レシピを読み解くと、そこには「安全を確保するための知恵」が詰まっています。

まず、一番重要なのがお肉の下準備です。

鶏むね肉はそのままの状態だと、場所によって厚みがバラバラですよね。

一番厚い部分をそのままにしておくと、そこだけ火が通りにくくなってしまいます。

包丁で「観音開き」にして、全体の厚みを2cmから2.5cm程度に揃えるのがコツ。

これにより、熱が均一かつスムーズに中心まで届くようになります。

その後、お肉を耐熱性のジップ袋に入れ、しっかりと空気を抜きます。

空気は熱を伝えるのを邪魔してしまう「断熱材」のような役割をしてしまうので、「水没法(水の中に沈めて水圧で空気を抜く方法)」などを使って、お肉とお湯がぴったり密着するようにパッキングしてください。

自動メニューの「3時間」という設定の意味

アイリスオーヤマの自動メニューでは、65度で3時間に設定されることが多いです。

なぜ15分でいいはずの65度なのに3時間もかけるのか。

それは、水温がお肉の芯まで伝わるまでの「時間差」と、容器内にお肉を複数入れた時の「温度低下」をあらかじめ計算に入れているからです。

さらに、アイリスのレシピでは「水からではなく熱湯を注ぐ」ことが推奨されています。

これによって、菌が増殖しやすい30度〜45度の温度帯をショートカットし、一気に殺菌温度まで引き上げることができるんですね。

この「熱湯スタート」を守らないと、設定された3時間でも殺菌が不十分になる可能性があるため、独自のやり方で「水からスタート」するのは避けてください。

わたしのやり方は、やかんで沸かしたお湯と水を少し混ぜて、あらかじめ70度くらいにしたお湯を容器に満たす方法です。

これなら機械への負荷も少なく、より安定した調理ができますよ。

アイリスやオーヤマ製品の加熱性能について

アイリスオーヤマをはじめとする一般的なヨーグルトメーカーを使う際に、絶対に知っておいてほしい物理的な特性があります。

それは、これらの機器には「お湯をかき混ぜる循環ポンプがない」という点です。

数万円する専門の低温調理器(スティック型など)は、スクリューでお湯を常に循環させて、容器の端から端まで1度も狂わず一定の温度に保つことができます。

しかし、ヨーグルトメーカーは底部や側面のヒーターでジワジワ温める「対流式」が基本です。

そうなると、何が起きるかというと、容器内の温度に「ムラ」が生じやすいんです。

暖かいお湯は上へ、冷たいお湯は下へ溜まるため、お肉がぎゅうぎゅうに詰まっていると、お湯がうまく回らず、一部だけ温度が低いまま…なんてことも起こり得ます。

これが、食中毒リスクを語る上で無視できない「物理的な限界」なんです。

また、1リットル程度の小さな容器にお肉を2枚も3枚も入れると、お湯の総量に対してお肉の熱容量が勝ちすぎてしまい、設定温度に戻るまでに1時間以上かかってしまうこともあります。

機器のクセを理解して安全に使いこなす

だからこそ、アイリスやオーヤマの製品でサラダチキンを作る時は、「お肉を欲張って詰め込みすぎない」ことが基本になります。

容器に対してお肉が占める割合を、せいぜい半分から3分の2程度に抑えるのが、安全に熱を伝えるためのコツです。

もし、どうしても一度にたくさん作りたい場合は、途中で一度袋の上下を入れ替えたり、菜箸で軽くお湯を混ぜたりする手間を加えるだけで、温度ムラを劇的に減らすことができます。

家電は万能に思えますが、実はそれぞれに「得意・不得意」があるもの。

その特性を理解して、ちょっとだけ手助けしてあげるのが、ワンダフルな使いこなし術かなと思います。

もし、もっと精密な温度管理を追求したいという方は、アイリスオーヤマの公式サイトをチェックして、ご自身のスタイルに合った機種を選び直してみるのもいいかもしれませんね。

鶏ハムを60度や70度より65度で作る

低温調理の温度設定で悩むとき、「60度」「65度」「70度」のどれにするかは、まさに「食感」と「安全性」のせめぎ合いですよね。

料理の世界では、60度前後がお肉の水分を最も保持できる「ゴールデン・テンプ」なんて言われることもあります。

でも、わたしのスタンスとしては、家庭でのヨーグルトメーカー調理なら、断然「65度」をベースにするのがベストだと考えています。

その理由は、60度という温度が「菌の死滅速度の境界線」だからです。

60度以下だと、一部の菌は死ぬどころか耐えてしまう可能性があり、少しの温度計の誤差や容器内のムラが致命的な失敗につながりやすいんです。

一方で、70度まで上げてしまうと、お肉の中のタンパク質がギュッと収縮して、水分が外に逃げ出し、サラダチキン特有の「しっとり感」が失われてしまいます。

せっかく低温調理をするのに、パサパサの茹で鶏になってしまっては勿体ないですよね。

また、70度に設定できるヨーグルトメーカーは少ないです。

そこで選ぶのが、65度という設定です。

65度が「正解」とされる科学的な理由

65度は、お肉の主成分であるミオシンやアクチンといったタンパク質が変性し始めるけれど、まだ柔らかさを保てる絶妙なライン。

そして何より、細菌を殺すスピードが、60度の時に比べて数倍も速くなる温度なんです。

例えばサルモネラ菌の場合、60度では数十分かかる殺菌工程が、65度なら数分から十数分で完了するレベルまで加速します。

つまり、万が一お湯の温度が多少下がってしまったり、お肉が厚めだったりしても、65度という設定なら安全性が高まるということです。

失敗が許されない家庭料理において、この「少しの余裕」が心強い味方になります。

プロの料理人なら60度を攻めることもありますが、わたしたちが自宅で安心して楽しむなら、まずは65度で3時間。こ

れが最も成功に近く、かつ美味しい設定だと言えます。

加熱に必要な時間を見極めるポイント

低温調理において、最も多くの方が頭を悩ませるのが「結局、何時間加熱すればいいの?」という点ですよね。

レシピ本によって「1時間」と書いてあったり「3時間」と書いてあったりして、どれを信じればいいのか分からなくなることもあるかと思います。

実は、この時間を決める決定的な要素は、お肉の「重さ」ではなく「厚み」なんです。

ここを勘違いしてしまうと、どれだけ長時間加熱しても中心部が加熱不足になるという、怖い事態を招きかねません。

物理的な法則として、熱がお肉の中心に伝わる速さは、厚さの2乗に比例して遅くなります。

例えば、厚みが1cmのお肉が芯まで温まるのに20分かかるとしたら、厚みが2倍の2cmになった場合、時間は2倍の40分ではなく、4倍の80分(1時間20分)かかる計算になるんです。

さらに3cmになれば、20分×9倍で180分、つまり3時間も必要になります。

スーパーで買ってきた鶏むね肉をそのままの塊で入れると、一番厚い部分は平気で3cmを超えてきます。

これに殺菌のための保持時間をプラスすると、「たった1時間の加熱」では、芯の温度は菌が元気に増殖している40度前後で止まっている可能性が極めて高いんです。

失敗しないための「時間計算」の方程式

家庭で安全に調理するための目安として、わたしがおすすめしている考え方は「到達時間 + 保持時間」の合計でタイマーをセットすることです。

ヨーグルトメーカーのような対流が弱い環境では、厚さ2.5cm程度の鶏むね肉が65度に到達するまでに、予熱したお湯を使ったとしても最低で90分から120分はかかります。

ここに、65度での安全な保持時間である15〜30分を加えると、合計で約2時間半から3時間は見ておかなければなりません。

もし「時短」を謳うネットのレシピで、塊肉なのに1時間で完成としているものがあったら、それは中心温度が上がっていない可能性を疑ってみてください。

厚みを測るのが面倒なときは、「一番厚いところを包丁で開いて、2cm以下にする」ことをしてみてください。

そうすることで、食中毒のリスクを大幅に減らすことができます。

厚みがある肉ほど、熱の伝わり方は指数関数的に遅くなります。

「重さ」ではなく「厚さ」に注目して、迷ったら長めに時間を設定するのが低温調理の鉄則です。

鶏ハムを2枚同時に作る工夫

家族が多いご家庭や、作り置きをしておきたいときは、一度に2枚の鶏むね肉を調理したくなりますよね。

でも、実はこの「2枚同時」というシチュエーションが、ヨーグルトメーカー調理で最も食中毒のリスクが高まります。

なぜなら、1枚で作るときとは比較にならないほど、お湯の温度管理と熱伝導の条件が悪くなってしまうからです。

単純に「肉が2倍だから時間も少し増やせばいいかな」という考えは、とても危険なんです。

まず想像してみてほしいのが、容器の中の密度です。一般的なヨーグルトメーカーの専用容器は1リットルから1.2リットル程度の容量しかありません。

そこに大きめの鶏むね肉を2枚入れてしまうと、容器の中はお肉でパンパンになりますよね。

お肉の隙間にわずかなお湯しか入らない状態になると、お湯の「対流」が完全にストップしてしまいます。

さらに、お肉同士が重なり合っている部分は、お湯に触れていないため、実質的に「2枚分を合わせた巨大な塊肉」を温めているのと同じ状態になってしまうんです。

こうなると、熱の伝わり方はさらに遅くなり、設定時間になっても重なり合った中心部は「生」のままという、恐ろしい結果を招くことになります。

2枚調理を成功させるための3つの鉄則

もし2枚同時に作るなら、以下の工夫を必ず取り入れてください。

まずは、袋を別々にして、お肉が重ならないように配置すること

ジップ袋を2つに分け、お湯の中でそれぞれが独立して浮いているような状態が理想です。

次に、お湯の総量を増やすこと

お肉が吸い取る熱量が増える分、お湯が少ないとすぐに温度が下がってしまいます。

そして最後に、加熱時間を通常よりプラス1時間設定することです。

1枚で3時間なら、2枚なら4時間は見ておいたほうが安心です。

加熱の途中で一度袋の向きを変えたり、上下を入れ替えたりする「撹拌(かくかくはん)」の作業を加えるのも、温度ムラをなくすためには非常に有効です。

「手間を省くための同時調理」が「食中毒のリスクアップ」にならないよう、ゆとりを持ったスケジュールとセッティングを心がけてくださいね。

お肉が容器に密着しすぎていると、ヒーターの熱が直接袋に伝わり、温度センサーが「もう設定温度になった」と勘違いして加熱を止めてしまうこともあります。

お肉の周りには必ずお湯が流れるスペースを確保しましょう。

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ヨーグルトメーカーのサラダチキンと食中毒対策の設定

安全に、そして美味しくサラダチキンを仕上げるためには、機械の設定温度をピッと合わせるだけでは不十分です。

調理の「前後」にある工程が、実は殺菌の成否を大きく左右しているんです。

わたしたちが普段何気なく行っている手順の中に、実は食中毒のリスクを減らすヒントがたくさん隠されています。

ここからは、プロの厨房でも意識されているような衛生管理の考え方を、家庭のヨーグルトメーカー調理に落とし込んで解説していきますね。

少し細かく感じるかもしれませんが、一度覚えてしまえば一生モノの安心スキルになります。

  • 中心温度を上げるための予熱の重要性
  • 断面がピンク色だった時の対処法
  • 中心部を73度に到達させる加熱の目安
  • 清潔な容器と器具で二次汚染を防ぐ
  • 急速冷却で菌の増殖を抑える方法
  • まとめ:ヨーグルトメーカーのサラダチキン。食中毒を防ぐために

中心温度を上げるための予熱の重要性

ヨーグルトメーカーの最大の弱点、それは「温める力の弱さ」です。

多くの機種の消費電力は30Wから40W程度。

これは、一度温まったものをキープするには十分ですが、冷たいものを一から加熱するには非常に心もとないパワーなんです。

例えば、冷蔵庫から出したての5度のお肉と水をセットしてスイッチを入れた場合、お湯が殺菌温度の60度を超えるまでに、余裕で1時間以上かかってしまうこともあります。

この「水が温まるのを待っている時間」こそが、食中毒を引き起こす最大の温床となります。

菌が増殖する絶好のチャンスを与えないためには、「予熱」というプロセスが不可欠です。

わたしがいつも実践しているのは、お肉をセットする前に、容器に65度から70度程度の熱湯を入れておく方法です。

沸騰したお湯と水道水をだいたい2:1くらいの割合で混ぜると、ちょうどいい温度になります。

お肉を入れるとグンと温度が下がりますが、最初からお湯が温まっていれば、リカバリーまでの時間は最小限で済みます。

この「立ち上がりの速さ」が、菌の増殖帯をいかに速く駆け抜けるかの鍵を握っているんです。

面倒に感じるかもしれませんが、水からスタートするのと熱湯からスタートするのでは、安全性のマージンが全く違います。

特に冬場は水温も低いですし、お肉も冷え切っていますから、予熱の重要性はさらに増すと考えてください。

常温放置は逆効果!お肉の温度管理のコツ

よく「中心まで火を通しやすくするために、お肉を常温に戻しましょう」というアドバイスを見かけますが、鶏肉に関してはこれはおすすめしません

常温で放置している間に表面の菌が増えてしまい、逆にリスクを高めることになるからです。

お肉は直前まで冷蔵庫に入れておき、その代わりにお湯をしっかり予熱する。

これが、衛生管理と美味しさを両立させる賢いやり方です。

予熱したお湯にお肉を沈めた瞬間、じゅわっと表面の殺菌が始まるイメージを持つと、より安全意識が高まるかもしれませんね。

断面がピンク色だった時の対処法

調理が終わり、ワクワクしながらお肉を切った瞬間。「あれ、中心がまだピンク色かも…」と手が止まった経験、ありませんか?

低温調理では、しっかり火が通っていてもお肉の成分(ミオグロビン)の関係でピンク色に見えることがありますが、家庭で「これは大丈夫なピンクだ」と目視で判断するのは非常に危険です。

わたしたちの目は、カンピロバクターが死んでいるかどうかまで見極めることはできないからです。

もし少しでも「生っぽい」「中心が冷たい」「質感がぶよぶよしている」と感じたら、それは迷わず加熱不足だと判断しましょう。

加熱不足を感じたときの対処法ですが、一番やってはいけないのが「そのまま食べる」こと。

そして、次に注意したいのが「そのままヨーグルトメーカーに戻して再加熱する」ことです。

一度切ってしまったお肉は断面から菌が付着しやすくなっていますし、ぬるくなった状態から再度ヨーグルトメーカーで温め直すには時間がかかりすぎます。

こうした時は、スピード重視で別の熱源を使いましょう。

一番手軽なのは電子レンジです。耐熱皿に乗せてラップをし、中心部まで色が完全に変わるまで数分加熱してください。

あるいは、フライパンで表面をカリッと焼き付けるのも美味しいですよ。

せっかくのしっとり食感は少し失われますが、食中毒になって数日間苦しむことに比べれば、多少のパサつきなんて大した問題ではありません。

安全性への妥協は、キッチンにおける最大のタブーだと心得てくださいね。

「ピンク色」の原因を理解して次につなげる

もし断面がピンク色だったなら、それは「今回の設定温度か時間が、お肉の厚みに対して足りなかった」という貴重なデータになります。

次はもっとお肉を薄く開くか、時間を30分伸ばすか、予熱をしっかりするか、という対策が打てますよね。

低温調理は、自分の環境に合わせた「正解」を見つけていくプロセスも楽しみの一つです。

失敗を恐れず、でもリスクは絶対に取らない。そんな慎重な姿勢が、家族に喜ばれる安心な手作りサラダチキンへの一番の近道なんです。

中心部を73度に到達させる加熱の目安

「とにかく絶対に食中毒を避けたい!」「子供や高齢者が食べるから100%の安心が欲しい!」という場合に意識してほしい数字が、中心温度の「73度」です。

一般的な低温調理では63度〜65度を目指しますが、これはあくまで「美味しさと安全のギリギリの妥協点」を狙ったもの。

微生物学的には、ほとんどの食中毒菌が瞬時に死滅し、安全性が飛躍的に高まるのがこの73度付近なんです。

特に、初めてヨーグルトメーカーで調理する方や、自分の機器の温度精度に不安がある方は、まずはこの「高めの安全ライン」を目標に設定してみるのがいいでしょう。

ヨーグルトメーカーの設定を70度や73度にセットして調理すると、当然ながら仕上がりはお店で買うサラダチキンよりは少ししっかりした歯ごたえになります。

でも、沸騰したお湯でお肉をグラグラ煮るのに比べれば、はるかにしっとりとジューシーに仕上がります。

目安としては、設定温度を70度に設定し、お湯を予熱した状態で3時間加熱すると、一般的なサイズの鶏むね肉なら中心部はほぼ確実に70度を超え、73度近くまで到達します。

この温度帯まで上がれば、断面もきれいな白色に変わり、視覚的にも「火が通っている」という安心感が得られます。

これは、心理的なストレスを減らす意味でも大きなメリットになりますよね。

65度を超えて設定できるヨーグルトメーカー

ほとんどのヨーグルトメーカーは、設定温度の上限が65度になっています。

それ以上の高温に設定できるヨーグルトメーカーはこちらです。

他にもあるかもしれませんので、調べてみてください

高め設定でも「しっとり」を維持する裏技

温度を上げるとお肉が硬くなるのが心配…という方は、お肉を袋に入れる前に「ブライン液(水100mlに対し塩5g、砂糖5gを混ぜた液)」に1時間ほど漬け込んでみてください。

これだけで、お肉の保水力がアップして、70度以上の加熱でも驚くほどしっとり仕上がります。

安全性を最大に高めつつ、工夫次第で美味しさも守ることができるんです。

健康のためにサラダチキンを食べているのに、それが原因で体調を崩してしまっては本末転倒ですよね。

まずは「安全第一、美味しさはその次」という優先順位で、自分のキッチンにおける確実なルールを作っていきましょう。

清潔な容器と器具で二次汚染を防ぐ

お肉の加熱ばかりに目が行きがちですが、実は盲点になりやすいのが「二次汚染」です。

二次汚染とは、生の鶏肉についていた菌が、手指や器具、容器を介して、せっかく加熱が終わった後のお肉に再び付着してしまうことを言います。

低温調理されたサラダチキンは、菌が減っているとはいえ保存料が入っていないため、少しでも菌が再付着すると、そこから爆発的に増殖してしまいます。

特にヨーグルトメーカーの容器は、菌が好む「ぬくぬくとした湿気」が残りやすい場所。ここを清潔に保つことは、加熱そのものと同じくらい重要なんです。

調理を始める前には、必ず専用容器と内蓋、かき混ぜる際のスプーンなどを熱湯消毒してください。

沸騰したお湯を回しかけて数分置くだけで十分です。

また、調理中も注意が必要です。生の鶏肉を触ったその手で、そのまま完成したお肉を取り出していませんか?

蛇口のハンドルや冷蔵庫の取っ手も、生の肉を触った手で触れば菌が付着します。

キッチンペーパーやアルコールスプレーを駆使して、「生のものを扱うゾーン」と「完成品を扱うゾーン」を自分の中で明確に分けるのがポイントです。

当たり前のことのように思えますが、この徹底が食中毒を防ぐ最後の砦になるんですよ。

調理後の「まな板」という罠

意外とやってしまいがちなのが、お肉を切る時に「さっき下準備で使ったまな板を軽く洗って使う」ことです。

目に見える汚れが落ちていても、傷の奥に潜んだ菌を水洗いだけで完全に除去するのは不可能です。

理想を言えば、完成したサラダチキンを切る時は、清潔なキッチンペーパーの上で切るか、熱湯消毒した別のまな板、あるいは消毒済みのキッチンバサミで袋のままカットするのが一番安全です。

「自分の手は汚れているかもしれない」という気持ちで、慎重に作業を進めていきましょう。

急速冷却で菌の増殖を抑える方法

「調理が終わってピピッと鳴った! あとは明日のお弁当に入れよう」と、そのまま本体の中に放置して寝てしまう…。

これ、実は最もやってはいけないNG行動なんです。

加熱が終わった直後のお肉は、まさにアツアツの状態。

しかし、そこからゆっくりと数時間をかけて温度が下がっていく過程で、菌が再び増殖を始める40度前後の温度帯を長く通過することになります。

たとえ加熱によって菌を1000万分の1に減らしていたとしても、この放置時間でまた菌が増えてしまっては、せっかくの努力が水の泡どころか、食中毒のリスクを自ら作り出しているようなものなんです。

低温調理が完了したら、「すぐに取り出して、すぐに冷やす」

これが鉄則です。ボウルにたっぷりの氷水を用意し、袋のままドボンと沈めてください。

お肉の芯までしっかり冷えるように、最低でも30分は氷水に浸けておくのが理想的です。

こうして急速に温度を下げることで、菌の増殖可能温度帯を一気に駆け抜け、安全な10度以下の状態まで持っていくことができます。

冷えた後はすぐに冷蔵庫へ入れましょう。

この「急冷」というステップを入れるだけで、お肉の身が締まり、ドリップ(肉汁)が出るのも抑えられるので、実は美味しさを守る意味でも非常に理にかなった工程なんですよ。

保存期間の目安と「お守り」としての保存術

急速冷却をした後の自家製サラダチキンは、冷蔵庫で保存して3日以内を目安に食べきってくださいね。

市販品のように真空パックされて殺菌されているわけではないので、見た目がきれいでも少しずつ劣化は進んでいきます。

もし3日以内に食べきれない場合は、カットせずに袋のまま冷凍保存するのも一つの手です。

食べるときは冷蔵庫でゆっくり自然解凍すれば、食感もそれほど損なわれません。

また、食べる直前に「変な臭いがしないか」「糸を引いていないか」をチェックする五感のセンサーも忘れずに。

自分の手で作ったものだからこそ、最後の最後まで責任を持って、美味しく安全に管理してあげましょうね。

まとめ:ヨーグルトメーカーのサラダチキン。食中毒を防ぐために

ヨーグルトメーカーを使ったサラダチキン作りは、正しく向き合えばこれほど家計と健康に優しいものはありません。

でも、一方でヨーグルトメーカーで作ったサラダチキンには食中毒というリスクがあります。

最後にもう一度、わたしたちが守るべき「安全の黄金律」を一緒におさらいしておきましょう。

これさえ心に刻んでおけば、あなたの低温調理ライフはもっと自信に満ちたものになるはずです。

  1. お肉の厚みを2cm以下に揃える
  2. 65度以上の設定で、最低3時間は加熱する(予熱必須!)
  3. 調理後はすぐに氷水で芯まで冷やす
  4. 器具や容器の熱湯消毒を徹底する

この4つのポイントは、どれか一つが欠けてもいけません。

すべてが揃って初めて、安全で美味しいサラダチキンを楽しめます。

家電はわたしたちの生活を豊かにしてくれる素晴らしいパートナーですが、その性能を最大限に引き出すのは、使うわたしたちの「知識」と「ちょっとした手間」です。

美味しいサラダチキンがしっとり仕上がったときの感動、そしてそれを安心して家族に振る舞える喜び。

そんなワンダフルな体験を、ぜひ正しい方法で積み重ねていってくださいね。

なお、お使いの機器の正確な操作方法や安全上の注意点は、必ずアイリスオーヤマや各メーカーの公式サイト、取扱説明書を直接確認するようにしてください。

また、妊娠中の方や小さなお子様が召し上がる場合は、より慎重な判断を。

少しでも迷ったときは、無理をせず「しっかり加熱」の道を選んでください。

あなたの食卓が、今日も明日も、笑顔と安心で満たされることを心から願っています。以上、編集長のひまわりがお届けしました。

※本記事で紹介した数値や時間は一般的な目安です。使用するお肉の初期温度、お湯の量、気温、機器の個体差によって結果は変動します。調理の際は芯温計などを使用し、客観的な温度確認を行うことを強く推奨します。最終的な食の安全については、ご自身の責任において判断いただきますようお願い申し上げます。

最後に、今回のポイントをまとめておきますね。

  • 鶏肉の低温調理にはカンピロバクターやサルモネラ菌のリスクが伴う
  • 中心温度63度なら30分、65度なら15分以上の保持が殺菌の目安となる
  • 殺菌効果は温度と時間の組み合わせによる等価殺菌の理論に基づく
  • 加熱時間は重さではなくお肉の厚みに比例して指数関数的に増大する
  • 肉の厚みを2センチ以下に揃えて熱伝導の予測可能性を高める
  • アイリスオーヤマ等の自動メニューは安全マージンを含めた設定
  • ヨーグルトメーカーは対流機能がないため温度ムラが生じやすい
  • 65度設定は食感の良さと殺菌速度のバランスが最も優れている
  • 設定温度に近い熱湯を注ぐ予熱により菌の増殖適温帯を速やかに抜ける
  • 肉を複数入れる際は重なりを避けてお湯が循環する隙間を空ける
  • 芯まで熱が伝わる時間を考慮し合計3時間以上の加熱を推奨する
  • 断面がピンク色の場合は食中毒リスクを避けるため直ちに再加熱する
  • 調理前に容器や器具を熱湯消毒して二次汚染のリスクを排除する
  • 完成後は氷水で芯まで急冷して菌の再増殖を物理的に抑える
  • 手作り品は保存料がないため冷蔵庫で3日以内に消費する
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安全に関するお願い

ヨーグルトメーカーなどの調理家電を使用する際は、必ず取扱説明書をよく読み、記載された内容に従って安全にお使いください。指定外の材料や分量での使用は、故障や思わぬ事故の原因となる可能性があります。ご不明な点は、各メーカーのサポートセンターにお問い合わせください。(参照:国民生活センター

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